四の五の

OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

Encore (Demo1) ゾーン1:ダミエン、ペンテル

Yunonin氏制作のOFF派生作品「Encore (Demo1)」の邦訳記事です。
ゲームのダウンロードはこちらから。
※プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→プロローグ~ゾーン0
(次→ゾーン1:シャチハタ

 

 

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●ゾーン1
☆ダミエン
入り口
エルセン
 あ……あれ……えっと……
 あなたもビジターですか?

メロディスト
 どうも。

エルセン
 あ……えーと……け、煙鉱山へようこそ。

エルセン
 あの……どちら様でしょうか? ひょっとして……監督官の方ですか?

メロディスト
 いえ、違います。

メロディスト
 わたしはメロディスト。このゾーンに調和をもたらすために来ました。

エルセン
 メ……メロディスト……?
 ……調和?

エルセン
 あなたは……神官か何かの方ですか? それとも教皇の方?

メロディスト
 ええ。そうです。

エルセン
 ど……どなたの遣いでこちらへ?

メロディスト
 誰の遣いでもありません。
 わたしは使命を果たすためプレイヤーの導きを受けているのです。

エルセン
 はあ。知らない方です。でも、偉い方みたいですね……

エルセン
 きっと上層部のメンバーなんでしょう……

エルセン
 とにかく、その、手を貸してもらえないでしょうか?

メロディスト
 何かあったのですか?

エルセン
 ここはダミエンの煙鉱山という場所で、ゾーン1の南側にあります。

エルセン
 ここでは作業員を坑道に派遣し、地中の金属を掘り起こして、溜まった煙を放出させています。

エルセン
 その煙を色んな道具を使って瓶詰めにし、他のゾーンへ送っているんです。

エルセン
 余った煙はそのまま流して、僕たちが吸って吐く分の空気にしています。そうすることで……僕たちは生きていけるんです。

エルセン
 煙は重要な元素、四大元素の中でもっとも大事なものです。

エルセン
 煙がなかったら、みんな息ができませんから。

エルセン
 はい……以上です。それで……

メロディスト
 わたしの質問の答えがまだです。
 何かあったのですか?

エルセン
 あ……はい、そうでしたね。鉱山には亡霊が大量に棲みついてて、どんどん攻撃的になっているんです。

エルセン
 それで、お話が。

エルセン
 さっき男の人が一人来ました。その人が亡霊を排除すると言ってまして……

エルセン
 彼はもう一つの坑道にいます。その方を……手伝っていただけませんか?

エルセン
 て……手伝っていただけたら、メインの坑道へお通しします。

エルセン
 そうすれば……その……そちらでも亡霊退治ができます。

エルセン
 い……いかがでしょう?
 手を貸していただけますか?

メロディスト
 直ちに取り掛かります。

エルセン
 ああ。良かった。素晴らしいです。

エルセン
 坑道はここから真南に行ったところにあります。

エルセン
 僕はここで待っていますね。


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☆南の坑道
入り口
メロディスト
 ふう。カウンセルが「極寒の冬」と言っていたのは嘘ではありませんでした。

メロディスト
 地下は幾分か過ごしやすいので助かります。

メロディスト
 しかし……ここへ来たという男の方……
 カウンセルが話していた者でしょうか。

メロディスト
 確かめる術は一つです。先へ進みましょう、プレイヤー。

メロディスト
 既に向こうに亡霊がいます。片付けましょう。


南東最奥にいるアドオン

 不思議な三角形の物体が目の前に浮かんでいる。


 調べているうちに、物体は徐々に形を変えていった……


 言うなれば、より優雅な形へ。

 アドオン=デルタが仲間に加わった!

メロディスト
 実に都合がいい。


南西最奥
メロディスト
 あれは?

???
 悪魔の子らよ、聖なる裁きが下す神罰を受ける覚悟はいいか。

???
 浄化開始……

???
 浄化完了。

メロディスト
 待ってください。どうやって……

???
 ん?

メロディスト
 あなたは誰なのですか、どうやったらそんなにあっさりと亡霊を?

バッター
 私はバッター。この地を穢す不浄なる者どもを浄化しに来た。

バッター
 亡霊の主はお前か? この坑道のどこかにいると聞いたが。

メロディスト
 もちろん違います。亡霊を率いるなどわたしの道義に反します。

バッター
 お前の傍にいるその亡霊は?

メロディスト
 この方はプレイヤーです。わたしが正しき使命を果たせるよう導いてくれているのです。

バッター
 亡霊の主はここにはいないということか。

バッター
 なら私は行かなければ。

メロディスト
 あの、さっき「不浄なる者どもを浄化している」と仰いましたね。

バッター
 ああ。

バッター
 この世界は不浄に塗れている。

バッター
 私にはそれを浄化するという神聖なる使命がある。

メロディスト
 カウンセルが話していた方はあなたでしたか。

バッター
 カウンセルに会ったのか?

メロディスト
 はい。わたしと似た目的を持つ、野球選手の恰好をした男の方がいると。

メロディスト
 わたしはメロディスト。わたしにも神聖なる使命があります。

メロディスト
 堕落しつつあるこの世界に調和を取り戻すという使命。
 壊れた世界に秩序を復活させるという使命が。

バッター
 ……。

バッター
 すべきことは近いが、行き着く先は違う。

バッター
 お前が求めるのは調和。
 私が求めるのは清浄だ。

メロディスト
 調和と清浄は補完し合うものでは?

メロディスト
 調和を極めた演奏とは最も清き演奏でもあります。

メロディスト
 それに、神聖なる者がもう一人加わってもプレイヤーは気にしないかと。

バッター
 ……一理ある。

バッター
 お前の話が正しければ、我々の使命は同じ結論に行き着くはず。

バッター
 いいだろう、メロディスト。そしてプレイヤー。

バッター
 私も同行する。我々でこの世界を喰らう邪悪なる者どもを消し去ろう。

 バッターが仲間に加わった!


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☆ダミエン
入り口
エルセン
 あっ、おかえりなさい! 良かった!
 亡霊を全部退治できたんですか?

バッター
 いや。

バッター
 亡霊の主がいなかった。

バッター
 それを引き続き探さなければならない。

エルセン
 え……? 本当に? 僕……くそっ。
 うーん……だ、だとすると……

エルセン
 あなた方をメインの坑道へお通ししないと。

エルセン
 規則上は……ダメなんですが……

エルセン
 でも……こ……これは第5項記載の特例に相当するはず。

エルセン
 ですから……大丈夫です、はい、坑道は右手にあります。

エルセン
 どうぞ。


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☆煙鉱山
セーブポイント近く
メロディスト
 騒動の気配がします。

バッター
 居るな。

バッター
 姿を見せろ、邪悪なる子らよ!
 天の覚者たる私がお前たちの歪な魂を解放する!

メロディスト
 ……あなたたちの魂が、黄泉の調べで安らぎを得ますように。


【Grappler Specter戦】


【戦闘終了後】
バッター
 ……。

バッター
 そのアドオン……

バッター
 変わっている。

バッター
 お前の味方として戦っているなら使えるな。

バッター
 さあ、時間を無駄にしてはいられん、坑道の浄化に向かうぞ。

メロディスト
 ええ。行きましょう。


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☆ペンテル
入り口
エルセン
 あ……あれ?

エルセン
 あなたたち、煙鉱山から来たんですか?

メロディスト
 そうです。

エルセン
 で、でも……あそこは亡霊だらけじゃ……

メロディスト
 異端の霊など敵ではありません。

エルセン
 あなた……亡霊なんですか?

メロディスト
 もちろん違います。

エルセン
 ではあなた方は一体? 上層部に派遣された方ですか? それともアバリス様に?

メロディスト
 アバリス……その方がこのゾーンのガーディアンですか?

エルセン
 あ……ああ……喋り過ぎた。
 まずいことになるかも……

バッター
 今の話は忘れろ。
 亡霊の居場所を教えてくれ。

エルセン
 あ……あなた方は……亡霊との戦い方をご存知なんですね?

メロディスト
 わたしたちは鉱山に巣食っていた亡霊を倒しました。

メロディスト
 それが答えになるかと。

エルセン
 ああ。そ……それは良かった……

エルセン
 い……今……大きい家畜小屋に亡霊がいまして……

メロディスト
 詳細を。

エルセン
 あ……はい……ご説明します。

エルセン
 ここはペンテルのメタル農場という場所で、ゾーン1の東側にあります。

エルセン
 僕たちの仕事は、家畜を真っ二つに捌いて、中にあるメタルの塊を取り出すことです。

エルセン
 質の悪いメタルは廃棄されて、僕たちの歩く地面を作ります。他は精製・加工されて道具を作るのに使われます。

エルセン
 一部は箱に詰めて他のゾーンに送ります。あっちでもそれでモノや地面を作っているんです。

エルセン
 メタルは重要な元素、四大元素の中でもっとも大事なものです。

エルセン
 メタルが無かったら、みんな足場を失って、沈んで溺れてしまうんですから。

エルセン
 そういうことです。で、その家畜用の小屋に亡霊がいまして……

エルセン
 それを急いで片付けてもらえないでしょうか。アバリス様がもうじき来てしまうんです……

エルセン
 ですから……お願いです、家畜小屋の亡霊を退治してもらえませんか? どうか……

バッター
 いいだろう。

エルセン
 ああ、ありがとうございます、本当にありがとうございます!

エルセン
 家畜小屋はあっちです、右手に行ったところです。

エルセン
 ただ、大きい建物です。今すぐ向かわれた方がいいかもしれません。


家畜小屋の亡霊を全て倒した後、家畜小屋の外
エルセン1
 あ……アバリス様……
 あ……あ……あの……本当に……

アバリス
 ひき肉にされる前にさっさと状況を報告しな。

エルセン1
 あ、ああ……分かりました……

エルセン1
 男の人と……女の人が来ました。
 今はそこの家畜小屋にいます。

エルセン2
 お……お二人は、手を貸すと言ってくださったんです……ぼ、亡霊の件で。

アバリス
 もういい。

アバリス
 そいつらが家畜小屋に入ってどのくらい経った?

エルセン1
 さ……さあ……分かりません……でも……

エルセン1
 そこまで……前の話では……

エルセン2
 お二人なら……きっと亡霊をやっつけてくれるかと……

アバリス
 何でそう思った?
 アタシよりそいつらの方が使えるとでも思ってんのかい? ええ?!

アバリス
 このアタシよりも?! アンタたちのガーディアンよりも?!

アバリス
 どうなんだ!

エルセン2
 ち、違います……そうじゃなくて、僕は別に……

エルセン1
 でも……あの人たちは……かなり強そうでした……

エルセン1
 だから、あの人たちなら……

アバリス
 アンタには聞いてないよ。

アバリス
 まったく、もう諦めるんだね。そのバカどもは死んでるよ。

エルセン1
 あ、アバリス様は……お二人が生きて帰ることはないとお考えで?

アバリス
 アンタは生きて帰ると本気で思ってんのかい? 頭が悪いったらありゃしない、マヌケめ。

アバリス
 亡霊を消し去る力があるのは「陪審員」の遣いの者だけさ。そのバカどもは法廷の祝福は受けてない。

エルセン3
 し……しかし、それなら……あなたが……

エルセン3
 す……す……すみませ……

アバリス
 言ってみな。

エルセン3
 あなたが……亡霊を倒してくださるんですか、アバリス様……?

アバリス
 まさか。そんな特別扱い、アンタたちにはもったいないし必要もない。

アバリス
 この問題は自分たちで何とかするんだね。

エルセン2
 お、お待ちを……お待ちください、ダメです……お願いです……

アバリス
 他にふざけた意見のあるヤツは?!

アバリス
 よし。いないな。

アバリス
 アンタたちはここで騒動を片付けるんだ。アタシはシャチハタに行く。

エルセン1
 お……お願いします……行かないで……

アバリス
 あと一言でも喋ってみな、ノドを掻っ切ってやる。

エルセン1
 ……。

メロディスト
 そこの方。こんなことは馬鹿げています、今すぐ止めなさい。

アバリス
 アタシに指図するなんて何様だい?

メロディスト
 わたしはメロディスト。そしてこちらはバッターです。

メロディスト
 あなたはアバリス。このゾーンのガーディアンですね。

メロディスト
 あなたの行為はこのゾーンの調和を乱すものです。

メロディスト
 あなたはガーディアンとしての責務を果たしていない。わたしは手遅れになる前にあなたの目を覚ますべくここへ来ました。

アバリス
 ……冗談のつもりかい?!
 アタシがどうやってこのゾーンを回してるか知りもしないってのに。

アバリス
 よく聞きな、ウジ虫野郎。

アバリス
 アンタのことは知らないしこれっぽっちも興味ない。

アバリス
 分かってるのは一つだけ。アンタにまともな脳細胞が一つでもあるんなら、今すぐこのゾーンから出て行きな。

アバリス
 アンタが家畜小屋から生きて出てきたことも、アンタが何の目的でここにいるのかも、アタシにはまったくどうでもいいんだ。

アバリス
 アンタのそのブサイクなツラがこのゾーンをうろついてるとこを見たくないんだよ。
 いいね?

メロディスト
 ……。

アバリス
 さあ、アンタら。

アバリス
 アタシの・邪魔を・するんじゃ・ない!

バッター
 何を立ちすくんでいた? すぐそこに我々の敵がいたというのに。

メロディスト
 彼女は敵ではありません。このゾーンのガーディアンです。

バッター
 あの者には悪意がある。

バッター
 あの言動が示している。奴が亡霊を操っているとな。

バッター
 奴を打ち倒さなくてはならない。

メロディスト
 バッター、それはできません。わたしたちがここにいる目的はそうではないはず。

バッター
 ……お前はな。

バッター
 この方が良い。

メロディスト
 どちらへ?

バッター
 奴を追う。

エルセン1
 ダメ……ダメです……

エルセン1
 ケガをするかもしれませんよ……
 ガーディアンはとても強いんです……

バッター
 我が正義の審判には及ばない。

メロディスト
 プレイヤー、彼が行ってしまいました。しかしまだ追いつけます。

メロディスト
 次に向かうべき場所が分かったようです。

メロディスト
 これ以上突っ立ってはいられません。バッターが後悔するようなことを仕出かす前にシャチハタへ行きましょう。急ぎで。

※女性のエルセンに話しかける
メロディスト
 大丈夫ですか?

エルセン1
 あなた……生きてたんですね……

メロディスト
 はい。

エルセン1
 亡霊は……どうなりました?

メロディスト
 永遠の無へ消し去りました。

エルセン1
 なら……あなた……

エルセン1
 本当に……ラッキーな方です。

メロディスト
 ……。

メロディスト
 怪我をした方は治るでしょうか?

エルセン1
 ……。

エルセン1
 ええ……私たちが手当てしておきます……

エルセン1
 こういうことは初めてではありませんから……

メロディスト
 世界を救う者として、このようなことは二度と起こらないと断言します。

メロディスト
 アバリスの許へ行き、やり方を改めるよう説得します。

エルセン1
 ダメ……ダメです……やめてください。

エルセン1
 あの方はガーディアンで……桁外れに強いんです……

エルセン1
 あなた……殺されますよ……あっと言う間に……

エルセン1
 ……お、お願いですから……

メロディスト
 ……。

エルセン1
 そ……そ……その……あなたは……煙鉱山に戻られた方が……

エルセン1
 ご友人は行ってしまいましたけど……あなたはお一人でも亡霊と戦えるでしょう……?

エルセン1
 後生ですから……ガーディアンと戦おうとなんてしないでくださいね……

エルセン1
 あなたの身の安全のためにも。

メロディスト
 わたしは正しいやり方で解決を目指しますが、今はあなたの言う通り煙鉱山に戻りましょう。