Calvaryburnt氏制作のOFF派生作品「START」の邦訳記事です。
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※性別は男性を選択、プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素（NPCの会話、謎解きなど）は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
（前→ゾーン５：エメイン（Emane） その１）
（次→ゾーン６）
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☆カポリのオフィス
カポリ
ここまで来れたようで何より。
バッター
手短に終わらせたい。
カポリ
ヘッヘッヘ、だろうよ。
カポリ
いいだろう、んじゃ……
？？？
待ってくれ！
エルン
ダ、ダニーさん？
ダニー
アンタら、止めるんだ！
エルン
何を言ってるんですか！？
カポリ
……！
カポリ
ヘヘヘ……ああ、そうだった。
カポリ
ダニー、俺様から説明してやろうか？
ダニー
……え、ええ……頼みます……
エルン
（ダニーさんが……怯えてる……）
カポリ
俺様のタマを取ろうってんだ……小話くらいさせてくれや……
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＊
これは、ある二人のエルセンの話。
エルセン
ねえ……ダレン？ 食堂の掃除を手伝って欲しいんだけど……
ダニー
オレは……ダレンじゃない……
ダレン
僕だよ。
エルセン
あ……そっか。ごめんよ……ダニエル。君はダニエルだよね？
ダニー
……そうだよ。
＊
二人のエルセンは陰気だった。
それだけじゃなく、二人を見分けるのも至難の業だった。
＊
もちろん……状況はすぐに変わった。
エルセン
な、何か起きた！
急げ、避難しないと！
エルセン
所長からの命令だ！
ダレン
何があったんだろうね、ダニエル……
ダニー
オレもさっぱりだよ、ダレン。
＊
ゾーン３が崩れ去る中、二人はゾーン４へ転送された。
＊
全てうまくいってたんだ、アイヤが……やり直しを決意するまでは……
ダニー
イ、イヤだ……！ やめてくれぇ！
ダニー
ダレン……な、何で……
ダニー
何で……こ、こんなことに……
＊
アイヤは生存者を引き取ると、他の２つのゾーンへ送った。
＊
こいつは俺様のゾーンへ送られたってわけだ。
カポリ
本当なのか？
カポリ
ああ……兄弟を亡くしたのは辛いだろう。
ダニー
……。
＊
可哀想に。こいつは芯から怯えてた。
＊
まともに仕事できない日が何日も続いた。食うことさえもだ。
＊
もちろんこいつのことは俺様が守ってやった。こんな風に苦しんでる奴を放っておけなかったんでな。
カポリ
……。
カポリ
なあ、取り引きしねえか……？
＊
俺たちガーディアンは強大な力を持ってる。
＊
俺たちは亡霊を召喚できる。俺たちはゾーンの動力源となる存在。
＊
ピンと来ただろう。
＊
俺様はこいつの弟を生き返らせたんだ。
＊
当然、副作用はあった。いくつかの条件もな。
＊
ダレンの蘇生は、ヤツの精神面に影響した……
＊
もちろんダニエルは気にしなかった。
こいつは、弟が壊れちまったとは考えなかった。
＊
ヘッヘ、これっぽっちもだ。
これまで居たゾーンのことを思えばな……
＊
時が経つにつれて、ダニエルはだんだんと人が変わった。
＊
弟を支えられる男になったんだ。最悪の状況下でもあのチビを元気づけられるような男に。
＊
良いヤツだろ？
ダニー
……。
エルセン
あん？ 弱虫の弟が虐められるのがそんなに嫌か、ダニエル？
エルセン
何かしようってのか？ あ？
ダニー
オレを……ダニエルって呼ぶんじゃねえ。
ダニー
ダニーだ……クソ野郎ども。
カポリ
ほぉ。驚いたぜ。
＊
あのエルセンがここまで成長したか、と感銘を受けた。
＊
こいつはゾーン４の事件から立ち直りつつあった。
＊
ああ。そういう姿を見るのは気晴らしにゃちょうどいい。
＊
俺様は二人がゾーン４に送り返されるまで面倒を見た。
＊
二人は過去を振り切った。
＊
色々なことを乗り越えて、二人はもう切り離せない存在になってた。
＊
こいつがてめえらを止めようとしてる理由が見えてきたんじゃねえか？
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バッター
……。
エルン
……。
エルン
……グスッ。
カポリ
分かったか？
カポリ
で、さっき俺様が言った「条件」ってのが何なのかって聞きたいんだろう？
バッター
ああ。
カポリ
簡潔に言うとだ。
カポリ
俺様が死ねば、こいつの弟も死ぬ。
カポリ
弟を生かしてるのは他でもない俺様だ。
ダニー
だ、だから止まってくれなきゃダメなんだよ！
帰ってくれよ……その……アンタらの元居たところに。
バッター
……。
バッター
彼は嘘をついている。
エルン
え……？
ダニー
なっ、何言ってんだ！？
バッター
以前もこんなことがあった。
バッター
純粋に見える言動ほど嘘に塗れているものだ。
バッター
ヤフェトのようにな。彼はエルセンたちを我が子のように思っていると言った。
バッター
そして彼らを抹殺するために亡霊を送り込んだ。
バッター
カポリはお前たちを操っている。
それがガーディアンのやり方だ。
バッター
私には彼らの嘘が透けて見える。
ダニー
お、おい、ちょっと待て！
カポリ
ほう、じゃてめえは俺様が嘘をついてると思ってんのか？
カポリ
なら、はっきりさせるには方法はひとつしかねえな。
ダニー
だ、駄目だ！ 止めてくれ！
ダニー
止めてくれよ、頼むから！！
エルン
ダ、ダニーさん……
バッター
この不浄の根源を消し去れば、彼もカポリがいかに邪悪だったかを知るはず。
バッター
これは彼のためだ。
エルン
……。
バッター
さあ、片を付けるぞ。
ダニー
……あ、ああ……
ダニー
駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ！
ダニー
畜生ォォ！
バッター
……。
バッター
さあ、カポリよ……
バッター
破滅へ向かう覚悟はできたか。
【Kapali戦】
カポリ
てめえら、何様だと思ってんだ？
ここの秩序をメチャクチャにしやがって！
カポリ
俺様たちにゃ規則ってもんがあるんだよ！
二度と忘れねえようにその身体に叩き込んでやる！
※数ターン後
カポリ
てめえら、喧嘩を売る魚を間違えたぜ。
とんだ火遊びをしたもんだ！
※数ターン後
カポリ
もういい！
遊びは終わりだ。
カポリ
最終兵器の出番だぜ！
カポリ
俺様はこのゾーンの首領。
カポリ
この地に蔓延るクソ野郎は俺様が必ず叩き潰す。
カポリ
終わりにしようぜ。
【戦闘終了後】
カポリ
ぐうううぅう……
カポリ
てめえら……伊達じゃねえな……
カポリ
ああ……畜生……
カポリ
ヘヘ……可哀想なダニエル、こんなのきっと気に入らねえだろう……
エルン
あの……カポリさん……
エルン
な、何か知りませんか……あの……安全なゾーンについて。
カポリ
うう……ぐううう……てめえ……俺様をからかってんのか……？
カポリ
何の……話を……してやがる……？
バッター
……。
バッター
私の話を思い出せ。
ガーディアンは嘘をつく。
バッター
次のゾーンへ行けば、きっと何か分かるだろう。
バッター
分からなかったとしても、私たちの手で答えを見つけられる可能性は十分ある。
エルン
……そ、そうですね……
カポリ
……ヘヘ……偽善者め……
バッター
カポリ、ゾーン５のガーディアンよ……お前の負けだ。
バッター
この地は浄化された。
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ダニー
こっちだダレン！
ダニー
オレが出てった後、お前が牛舎の担当になってて良かった。
ダニー
お前をすぐに見つけられたぜ。オレたちは急いでゾーン６に行かなきゃならねえんだ、いいか？
ダレン
……。
ダレン
ダ……ニー……
ダニー
ん？ どうした？
ダレン
首……が……痛いよ……
ダニー
イヤだ……イヤだああああああああああっ！
