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OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

START ゾーン4:デルライ(Delri) その2

Calvaryburnt氏制作のOFF派生作品「START」の邦訳記事です。
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※性別は男性を選択、プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→ゾーン4:デルライ その1
(次→ゾーン5:エメイン その1

 

 

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☆炉から外に出てすぐの建物(スイッチがある建物)
ダニー
 なあ、ちょっと聞いていいか。

エルン
 は、はあ……何ですか?

バッター
 何だ。

ダニー
 聞いたことなかったけどさ……

ダニー
 アンタらってここに何の用で来たんだ?

ダニー
 諸々考え合わせると、アンタらここの作業員じゃないだろ。

バッター
 今更気づいたのか。

ダニー
 うるせえ。

ダニー
 真面目に訊くぜ、アンタらは何の用でここに来た?

エルン
 ……。

バッター
 ……。

ダニー
 ……。

エルン
 ……その……

エルン
 バ、バッターさんが……何か使命があるってこと、だったかと……

バッター
 神聖な使命だ。私はこの地から亡霊を消し去らなければならない。

ダニー
 害虫駆除みてえなモンか?

バッター
 ……。

バッター
 そうだ。

ダニー
 じゃ相棒、アンタは?

エルン
 えっ……! ぼ、ぼくは安全な場所を探してて……

エルン
 バッターさんが助けてくれるって言うので……

エルン
 なので……そ、そのお返しにぼくもお手伝いしてる、というか……

ダニー
 なーるほど。

ダニー
 この先、ここのゾーンの管理人とちょっと話をしてもいいんじゃねえか。

エルン
 か、管理人……?

バッター
 ガーディアン。全ての不浄の……元凶だ。

エルン
 はあ……

ダニー
 オレがついてて良かったな。

ダニー
 この地獄の穴を抜けるなら誰かの助けを借りなくちゃなんねえ。

ダニー
 オレがいなかったらどうするつもりだったんだ?

バッター
 もっとマシな状況になっていたと思うが……

ダニー
 オレの兄弟を探そう、みんなで一緒にあの女に話をつけに行くんだ。

ダニー
 チームで頑張ろうぜ!

バッター
 ……。

バッター
 行くぞ。早くここを出たい。

ダニー
 さっさとオレを厄介払いしたいってのか?
 グサッと来たぜ、バターボールさんよ!

バッター
 だからバ……

バッター
 ……。

バッター
 もういい。行こう。


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☆スイッチがある建物から西に向かった先の建物
エルン
 ……? 誰だろう……?

???
 ……。

???
 どれも……使えない……

ダニー
 ダレン!

ダレン
 ……!

ダレン
 ……ダ……ニー……

バッター
 お前の兄弟か?

ダニー
 おうよ!

ダニー
 ダレン、こっちはエルンとバナナだ。

ダニー
 このマヌケどもには何度か殺されかけたけどな。

ダニー
 でも、クールな奴らだよ。

バッター
 ……バッターだ。

エルン
 (変な紹介の仕方……)

ダレン
 ……。

ダニー
 あ、おい! 大丈夫だって!

ダニー
 ……。

ダニー
 オレたちは本物だ。な? ホントだよ。

ダニー
 オレの手を取ってみろ……ほらな? もう大丈夫。

ダニー
 もうあんな風に逃げたりしねえ。

バッター
 (兄弟の方がはぐれたと言っていなかったか?)

ダレン
 ……。

ダレン
 ……分かった……

バッター
 その傷。首周りの。

バッター
 そんな傷、どうやってついた?

ダニー
 ……。

ダニー
 知らねえ。
 オレたち、どうしてこんな傷があるのか覚えてねえんだ。

ダニー
 でもそんなのいいだろ。
 その話はしたくねえ。

エルン
 (すごく真剣な顔……)

エルン
 (何があったんだろう?)

ダニー
 ……。

ダニー
 ま、この話はもういいじゃん!

エルン
 (機嫌がコロッと直っちゃった!)

ダニー
 お前、棚卸しをやらされてたのか?

ダレン
 うん……

ダニー
 チッ、そりゃ退屈だったろ。
 すまねえな、手伝ってやれなくて。

ダニー
 オレたちに別々の仕事を振るなんて嫌んなるぜ。

ダニー
 一緒に来いよ、な?

ダニー
 オレたち、探索してんだ!
 歩きながら説明するよ。

ダレン
 ……わかった……

 ダレンが仲間に加わった。

エルン
 あ、あの……その前に……
 ダニーさん……?

ダニー
 どうした?

エルン
 ま、前に言ってましたよね……
 その……こんな奥まで来たことは無かったって……

エルン
 それ、ウソだった……
 てことですか……?

ダニー
 ……。

ダニー
 ケッ、オレは隠し事がヘタクソだね。

ダニー
 ウソは得意な方だと思ってたんだがな。

ダニー
 そーだよ、けど大したことじゃないじゃん。
 行こうぜ!

エルン
 はあ……あ、あの、分かりました……


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☆最北の建物(579821を入力して入れる建物)
入ってすぐ
バッター
 ……お前か。

アイヤ
 なるほど……騒ぎを起こしていたのはあなた方ですか……そうですね?

エルン
 あ、あなたは……誰ですか?

エルン
 バッター……? この方は……?

アイヤ
 わたくしはアイヤ、このゾーンのガーディアンです。

アイヤ
 何てこと……! エルセンも一緒なのですか?

アイヤ
 早くこちらへいらっしゃい、我が子たち。そのバットの男はわたくしたちの平和を脅かす者。そうなのでしょう?

アイヤ
 ……。

アイヤ
 そこのあなた。あなたはこのゾーンの者ではない……そうですね?

アイヤ
 名前は何と言うのかしら、可愛いエルセンさん?

エルン
 エ……エル……

アイヤ
 さあ、大きな声で、坊や。

エルン
 ぼくは……エルンです……

アイヤ
 エルンね……あなたはどのゾーンから来たの?

エルン
 ゾ、ゾーン2です……

アイヤ
 ゾーン2……

アイヤ
 他のゾーンからエルセンが来るのは初めてのことではありません。

アイヤ
 そうでしょう、ダニー? ダレン?

ダニー
 ……。

ダレン
 ……。

バッター
 (大したことでもないのに黙りこくっているな)

ダニー
 ああ……実はな、オレたち二人とも元はゾーン3の生まれだ。

ダニー
 オレたちはいくつかのゾーンを転々としてきた。よくあることだった。理由はいまだに知らねえが……

ダニー
 たぶん、理由なんか無かったんだろうよ。
 ああ、別に大したことじゃねえ。

アイヤ
 外は危険です。そうでしょう? とても恐ろしいことだと思わない?

アイヤ
 わたくしを信じて、坊や。そんな剣など捨てて……

アイヤ
 この平和な地で暮らした方が安全。
 そうは思わないかしら……?

エルン
 ぼくは……

バッター
 耳を貸すな。彼女は嘘を吐いている。

アイヤ
 考えてみてね、坊や。

バッター
 アイヤ!

バッター
 くそっ。逃がした。

バッター
 彼女を追わなければ。

エルン
 ……。


建物最奥
※通路
エルン
 な、何……!?

ダニー
 ……。

ダニー
 どうやら、一緒に行けるのはここまでらしいな。

バッター
 (ありがたいことだ)

ダニー
 ここからは、自分でどうにかできるだろ?

ダニー
 何たってバルサミックも居るんだし。

バッター
 ……。

バッター
 (もう何も言うまい)

エルン
 ……。

エルン
 あの……あ、ありがとうございました……

エルン
 その……ぼくを助けてくれて……

ダニー
 気にすんな! オレたちはあの鹿……みたいな何かに、とっとと失せろって伝えに行くよ。

エルン
 (言い方……)

ダニー
 行こうぜ!

ダレン
 ……うん……

バッター
 私たちも行くぞ。

バッター
 アイヤが近くにいる予感がする。

エルン
 ……は、はい……

※一番奥の部屋手前のザッカリー
ザッカリー
 ん? 俺がここにいるとは思ってなかったか?

ザッカリー
 俺がここで商売してなかったら、お前さんはどこで必要なものを揃えられるってんだ?

ザッカリー
 この手の冒険をしている時には大事なことだろう。

ザッカリー
 さて、お喋りは結構。

ザッカリー
 これは言っとかないとな。また会えて嬉しいぜ、バッター。

バッター
 ……。

※一番奥の部屋
バッター
 アイヤ。

アイヤ
 おや、またあなた方ですか。

アイヤ
 ダニーとダレンはあなた方の元を去ったのですね。

アイヤ
 ああ、その落ち着きの無さ……あなた、わたくしの話を考えてくれなかったようね……

アイヤ
 そうでしょう……エルン?

エルン
 ……。

エルン
 ここは……ここは、あ、安全なんかじゃない……ちっとも……

エルン
 あの鹿は……どうして……何で……

アイヤ
 坊や、バーントになるのはエルセンだけではないのよ。

バッター
 アイヤ、私たちがここにいる理由は分かっているな。

アイヤ
 もちろん。これを終わらせたいのでしょう?

バッター
 そうだ。

バッター
 ……。

バッター
 だがその前に、このゾーンで何が起きたのかを教えろ。

エルン
 そ、そうだ……! 聞いたぞ……再建したって……

アイヤ
 ええそうよ。教えてあげましょう、坊や。

アイヤ
 そもそも……ゾーン4、5、そして6……
 これらは、予備としてのゾーンなのです……

アイヤ
 オリジナルの3つのゾーンに何かが起きた時のためのね。

アイヤ
 その3つのゾーンが崩壊した際、多くのエルセンがそれぞれの予備のゾーンに移動してきました。

アイヤ
 残念ながら、そのエルセンたちはあまり……その……協力的ではなかった。

アイヤ
 わたくしは何とかして彼らを落ち着かせようとしたのですが……うまくいかなかった。少なくとも努力はしたのですよ。

アイヤ
 それでやむなく、全てをやり直したのです。

アイヤ
 気の毒に思ったのは確かです。あのエルセンたちもそんなことになるとは思っていなかったでしょうから。

アイヤ
 しかしそれも最善のため。その後、わたくしはゾーンの再建を彼らに任せました。

アイヤ
 分かってもらえますね。彼らは学ばなくてはなりません。これは……親切心からのしつけなのです。

アイヤ
 生き残った者はそう多くありませんでした……残念なことです。エルセンを迎え入れたり、生き返らせたりということが必要になりました。

アイヤ
 そしてあなた方が来たことで、このゾーンは再びおかしくなろうとしている……

バッター
 ……。

バッター
 アイヤ。私はこの世界を浄化するために来た。

バッター
 破滅の時だ。

アイヤ
 ……。

アイヤ
 いいでしょう。では、始めましょうか。


【Aeya戦】
アイヤ
 愚かな。わたくしの忠告を聞いていればこんな危険な戦いを強いられることもなかった。そうでしょう?

アイヤ
 早く終わらせましょう。

※数ターン経過後
アイヤ
 落ち着いて。

アイヤ
 そんな態度を取るものではありません。

アイヤ
 ここで諦めるなら、あなたを慈しみ守ることを約束します。

アイヤ
 素敵でしょう?

※数ターン経過後
アイヤ
 ちっぽけなエルセンさん、あなたには警告しても無駄のようね。

アイヤ
 では、そんな厄介者は始末することにしましょう。


【戦闘終了後】
アイヤ
 ……。

アイヤ
 あ……あなた……

アイヤ
 あなた……よくも……!

エルン
 アイヤ!

エルン
 うう……おおお……教えろ……

エルン
 あ、安全なゾーンはどこだ……?

アイヤ
 安全な……ゾーン……? 何のことだか……あなたは……何を言って……

バッター
 彼女は自分のゾーンこそがもっとも安全だと信じていたのだろう。

バッター
 探索を続行しなければ。

エルン
 ……は、はい……そうですね……

アイヤ
 本当よ……わたくしは……聞いたことも……

バッター
 アイヤ、ゾーン4のガーディアンよ。
 お前の負けだ。

バッター
 この地は浄化された。