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OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

SpaceCommunist版OFFtale(平和主義ルート:スノーフル その2)

SpaceCommunist氏作成のOFFtaleの邦訳記事です。
※UNDERTALEについては公式日本語版準拠ですが、OFFの世界観に合わせるため漢字メインにしています。
※OFFについては非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。

(前→スノーフル その1
(次→ウォーターフェル

●出典OFFtale AU - Snowdin (True Pacifist), Part 2

 

 

パピルス
 ねえ! ちょっと待って!

パピルス
 少なくとも一つや二つくらいはパズルを楽しんでってよ!!!
 とっても楽しいぞ、約束する!


サンズ
 よっ、ここにいたか。

パピルス
 ああ!!!
 何だサンズか、びっくりして死んじゃうところだったぞ!!!

サンズ
 あっちに走ってったヤツは誰だ?
 アイツ、何か面倒なことでも起こしたのか?

パピルス
 えっ、あのアヒルのモンスターのこと?
 いや、彼は悪いヤツではないぞ、オレが断言する。

パピルス
 彼はどうやら、パズルがすっごく嫌いみたいなんだ……
 お喋りも……
 オレのことも……

パピルス
 何だかオレのことをわざと避けてるみたいだ、オレには理由はよく分からないけど……

パピルス
 ……でももちろん、そんなのは実にナンセンス!
 いったい誰が、この偉大なるパピルスさまとお喋りしたくないなどと思うのだ、ニャハ!

パピルス
 ハ!
 ハハ!
 ハ……

サンズ
 やれやれ、気にすんなって。
 ひょっとしたらアイツは色を取り戻したいだけかもしれねぇぜ?

パピルス
 冗談でしょ?!
 そんなのおかしいよ!

パピルス
 マトモな考えを持ってるヤツなら、こんなスタイリッシュでユニークなモノクロスタイルを捨てたいなんて思うはずないぞ?

パピルス
 オレだったら絶対しないね!

パピルス
 本当にそういうことなら、この灰色がどれだけ彼をユニークに見せているかをオレが教えてあげなくちゃ!

パピルス
 話のきっかけにはちょうどいいぞ!(彼が立ち止まって聞いてくれればの話だけどね……)

パピルス
 すぐ戻るよ!
 お願いだから兄ちゃんはそれまでにパズルを改良しておいてね!

パピルス
 ……じゃなきゃ、オレはものすごくがっかりしちゃうから!


 別の場所で……


サンズ
 おお、よう。来たかい。
 ここを通るんじゃねぇかと思ったんだ。

サンズ
 大丈夫、厄介なことは起きないよ。
 オイラはアンタを捕まえるつもりはない……まだ、な。

サンズ
 ちょいとこっちに来ないか?
 話したいことがあるんだ。

バッター
 この罠は作動しているか?

サンズ
 何だ、もうこのパズルのこと知ってんの?
 パップはまだアンタに説明してもいないはずだけど……

バッター
 説明は受けた。
 だいぶ前にな。
 少し……込み入った事情がある。

サンズ
 そうかい
 まあ、心配すんな。
 こいつはオフになってるから。

バッター
 それはあまり面白くないな。

サンズ
 ……おう、オイラは別にジョークを言ったつもりはないぜ。
 どうしてこれをジョークと思ったのかさっぱり分からねえ。

バッター
 ……。

バッター
 ああ。
 それはギャグじゃなかったのか。

サンズ
 ……そうだけど……?


バッター
 何の用だ?

サンズ
 おう、オイラはアンタに頼みたいことがあったんだよ、あのおかしなヤツが 現れた時に。

サンズ
 「おかしなヤツ」ってのは、「もう一人の」おかしなヤツのことだぜ。
 シャレが大好きなアイツだ。

サンズ
 アンタが行っちまったあと、アイツが言ってたことがある。
 警告ってわけじゃなくて、そうだな……
 お薦めだ。

サンズ
 今ならアイツの言ってたことも分かる。アンタが逃げ出したことや、このワケ分かんねぇ状況を考えるとな。

バッター
 「お薦め」?

サンズ
 ああ、深刻な話じゃ全然ない。今この時に関係する、アンタについてのことさ。

バッター
 彼は私のことなど何一つ知らない。

サンズ
 おや、アイツはアンタのこと、金にケチケチしないヤツだって言ってたぜ。

サンズ
 まあ、そう伝えてくれって言われたんだけど。

バッター
 ……。

サンズ
 そんなことより、アイツはアンタが良い事をしようと頑張ってると言ってた。
 そして、アンタがそういうことに全然慣れてないってこともな。

サンズ
 なあ、オイラは何も推測する気はない。
 アンタがどういうヤツなのかとか、どこから来たのかとか、そういった類のことは。

サンズ
 でもオイラの弟には持論がある。
 誰だって、良いヤツになれる……

バッター
 頑張れば。

サンズ
 その通り。
 そしてその機会から逃げてばかりいちゃ、アンタは頑張れやしない!

サンズ
 なあ相棒。
 こいつはゲームじゃないんだ、何でもかんでもすっ飛ばして最速クリアを目指せばいいってもんじゃない。

サンズ
 聞いてくれ。
 アンタに頼みたいことがある。
 いや、これは頼みごとなんかじゃない。

サンズ
 「取引」とでも言った方が正しいな。

サンズ
 アンタは「良い」ことについて学ぶ必要がある……それが意味するところが何であろうと。

サンズ
 そしてオイラは、弟にもう少し……元気、と言うのかな?になってもらいたい。

サンズ
 だから、ここでオイラたちはこの問題に一緒に取り組むべきだと思うんだ。

サンズ
 パピルスはニンゲンを捕まえたい。
 アンタはニンゲン。

バッター
 ……。

サンズ
 というわけで、オイラの弟にアンタを「捕まえ」させちゃくれねぇか?

サンズ
 心配しなくていい。アンタが本当に捕まったりしないように、オイラがちゃんと見てるからさ。

バッター
 分かった。

サンズ
 やったぜ! マジでありがとな。

サンズ
 さあ、アイツのところに連れてってやるよ。
 オイラは、アンタがいることに気付いてないフリをするからな……


 その後……


サンズ
 ようパップ! そこにいたか。

パピルス
 ああ!!!
 サンズ、どうしてオレをいつもそんな風に驚かせる必要が……

パピルス
 アギャヒエエエエエエエエ!!!!
 サンズ!!!!!
 後ろに気をつけてえ!!!!

サンズ
 あん?
 後ろに何がいるって?

パピルス
 分かんない!
 そして怖い!!

サンズ
 ハハア。
 どうやら……
 ニンゲンだな?

パピルス
 えっ、ただのニンゲンなの?
 ああ良かった。
 それなら心配いらないね。


パピルス
 待って! ニンゲン!!!

サンズ
 おう。
 オマエのパズルが輝く時が来たんじゃないか?

パピルス
 モチロンだ!
 これこそオレがずっと夢見ていた瞬間!
 ニャハハハハーーーーーー!!!

パピルス
 さあ、ニンゲン!
 目の前のパズルに足を踏み入れるがいい!
 きさまは逃げられるかな、この恐ろしい……

パピルス
 ジュニアジャンブルの魔の手から?!

パピルス
 答えはひとつだけだぞ!
 ニャハ!
 ハ!

サンズ
 (大丈夫だ、相棒。)
 (ちょっと付き合ってやってくれ。)


バッター
 ……。

バッター
 うむ……

バッター
 してやられたな?
 何ということだ?

パピルス
 よし! ついにやったぞ!
 ニャッハー、バンザーイ!!!

パピルス
 さあ、後はきさまをアンダインのところへ連れて行くだけだ!
 彼女はきっとオレさまを昇進させてくれるぞ!

サンズ
 おう、実はな、パップ。オイラたちはそんなことしなくていいんだ。

パピルス
 何て?
 でもオレは……

サンズ
 思い出せよ、パップ?
 彼女はオイラたちにニンゲンを「捕まえろ」としか言わなかったぜ。
 連れて来いとは言ってない。

パピルス
 ……。

パピルス
 オレがそんなバカだって本当に思ってるの、サンズ?

サンズ
 は?

パピルス
 オレが捕まえたニンゲンを放してやって、そしてそのまま放っておくべきだと考えてるって、兄ちゃんは本当にそう思ってたの?

パピルス
 それは違うぞ。
 とっても。
 とーっても。
 違うぞ。

パピルス
 オレたちはまずアンダインに伝えなきゃいけないんだ、ニンゲンがニューホームに向かってるって!

パピルス
 あのねサンズ!
 そんな風にオレを騙してぐうたらさせようとしたってダメだぞ!
 オレにはそんなの効かないの!

パピルス
 ニンゲン! きさまは都へ向かうのだ、そこで王さまが会ってくれる!

パピルス
 オレさまはアンダインがこの状況に気付いているか確認してくる。

パピルス
 オレさまの捕虜としての旅の無事を祈っているぞ!
 オレさまがロイヤル・ガードに入ったら、きっときさまにも知らせるからな!

パピルス
 ニャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!


サンズ
 やれやれ、嬉しいぜ、アイツが……

パピルス
 ハ!

サンズ
 うわっ!

パピルス
 アハ!
 とうとう兄ちゃんにお返しのびっくりを食らわせられた!
 ニャッハー!

パピルス
 とにかく、さらばだ!!!


サンズ
 ……やーれやれ。
 いや、実際驚いたぜ。

サンズ
 でだ。
 どんな気分だい?
 良い気分だろ?

バッター
 そうでもない。

サンズ
 本当か?
 何で?

バッター
 私たちが本当に彼の助けになったとは思えない。
 私たちは嘘を吐いたのだから。

サンズ
 ほお……
 これは進展アリだなあ。

サンズ
 気付いてるか、アンタが思いやったのはアンタの気持ちじゃないんだぜ?
 アンタが話しているのは、「アイツが」どう思ったかってことだ。

サンズ
 オイラはアンタのことは知らねえけど、他人のことを考えられるってのは、すげえ良いことだと思うよ。

バッター
 ……。

サンズ
 弟は正しかった。
 誰でもやろうと思えば良いヤツになれるんだな。
 アンタがたったいま証明してくれた。

サンズ
 さて、オイラがアンタだったら、町へ続く道は避けるね。
 パップに出くわす前にウォーターフェルへ出た方がいい……

サンズ
 ……正直、キレたアンダインには会いたくないからさ。

サンズ
 オイラはアンタを信じてるぜ。

バッター
 分かった。


サンズ
 ……。

サンズ
 アンタは、本当にアイツがやれると思ってんのか?

ザッカリー
 お前さんは思ってないのか?

サンズ
 バカかと思うかもしれねぇけど、イエスだよ。
 あんなLVじゃあさ。

サンズ
 言うまでもなく、今までやってきたことも……
 ……その、アイツがアンタの故郷でしでかしたことも含めてな。

サンズ
 どうしてアンタは信じてんだ?

ザッカリー
 彼が……そう言ったんだよ。
 言うなりゃ、「過去の清算」ってやつだ。

サンズ
 ……そうかい
 率直に言わせてもらえば……
 オイラは、アイツの「良い」行いがそう長く続くとは思えない。

ザッカリー
 そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
 俺たちは見守るしかないさ。
 ハハハハ。

 ウォーターフェルへ続く!