四の五の

OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

SpaceCommunist版OFFtale(平和主義ルート:ウォーターフェル)

SpaceCommunist氏作成のOFFtaleの邦訳記事です。
※UNDERTALEについては公式日本語版準拠ですが、OFFの世界観に合わせるため漢字メインにしています。
※OFFについては非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。

(前→スノーフル その2
(次→ホットランド

●出典OFFtale AU - Waterfall (True Pacifist)

 

 

アンダイン
 ……。

アンダイン
 息を潜められていないぞ、ニンゲン。

バッター
 そういう計画だ。

モンスターの子
 オイ、静かにしろって!
 彼女に捕まったら、オレたちが外にいたってとーちゃんやかーちゃんに言いつけられちゃうよ!
 そいつはすっげえマズいだろ、なあ!

アンダイン
 な……
 キッド?
 そこで何をしている?!
 そのニンゲンは危険だぞ!

モンスターの子
 ニ、ニンゲン??

アンダイン
 キッド、今すぐそこを出ないと……

モンスターの子
 わあああっ!
 逃げなきゃあ!


アンダイン
 はっ?
 キッド!

アンダイン
 戻って来い!

バッター
 ……。

バッター
 実に簡単だったな。


 その後……


アンダイン
 逃げるのもここまでだ。
 貴様も知っているだろう、わたしたちがアズゴア王のため、貴様のタマシイを必要としていることを。
 そいつをよこせ、今すぐに!

バッター
 そうはいかん。

アンダイン
 いいだろう。
 ならば手っ取り早く行こうじゃないか。
 出て来い、わたしが苦痛を感じる間もなく貴様のタマシイを取ってやる。

バッター
 ……。

バッター
 そうか。


アンダイン
 ……待て……

アンダイン
 こっちへ出て来い、反対側でなくて!

アンダイン
 捕まえたぞ……!


モンスターの子
 う、うわあ……
 アンダインがオレの顔に触ってる……!

アンダイン
 いいか、キッド。
 命を賭けたハンティングの途中でなければ、わたしはすぐにでもお前を家に連れて帰った。

アンダイン
 だがわたしにはその時間はない。
 キッド、お前は今すぐに帰るんだ。
 分かったか?

モンスターの子
 オ、オレ……オレ……

アンダイン
 キッド、言っておくぞ。
 これは年長者からの言葉とは思うな。

アンダイン
 アンダイン隊長からの命令だと思え。
 いいな?

アンダイン
 よし。
 さあ行け。

アンダイン
 わたしには捕まえねばならないタマシイがある。


 別の場所で……


モンスターの子
 よお!
 また会ったな!
 アンダインに怒られずに済んで良かったじゃん!

モンスターの子
 オレは、その……あんまラッキーじゃなかったけどさ、ハハ……

バッター
 お前はどうして彼女に叱られたんだ?

モンスターの子
 おう、知ってるだろ!
 オレみたいな子供はウォーターフェルにいちゃいけないんだって!
 危ないから!

モンスターの子
 それにもちろん、すごくジメジメしてて……
 寒いしな……
 でも、オレはちょっとくらいコケたり冷えたりすんのは平気だよ! アンダインとおんなじだ!

バッター
 ……。

バッター
 お前はどうして、彼女をそこまで崇拝する?
 彼女は凶暴だ。

モンスターの子
 そりゃ……外には、彼女以上に凶暴なワルいヤツがいっぱいいるんだぜ!
 彼女はいつもそいつらをやっつけてるんだ!

バッター
 悪人など、これまで一人も見たことはない。

モンスターの子
 そりゃそうさ?
 彼女がチョー強いから、ワルいヤツも出て来られないんだよ!

バッター
 ……。

バッター
 英雄の崇拝は健全な行為ではない。
 そんな風に人に憧れるのは止せ。

モンスター
 えー、何でだよ?
 人を凄いって思うことがそんなにダメ?
 特に、アンダインを??

バッター
 人は、自分が思っていたような存在ではないことがままあるからだ。

バッター
 彼女はどうだ?
 彼女はただ、人を傷つけているだけだ。

モンスターの子
 ……。

モンスターの子
 ……な、なあ。
 実はさ、オレ、その、迷子になっちゃったんだ。
 せめて、雨が止んでるとこまで連れて行ってくれねえ? な?

バッター
 構わない。

モンスターの子
 その……
 オレ、ずっとオマエに聞きたかったんだけどさ……

モンスターの子
 アンダインが、オマエのことニンゲンだって言ってたよな……
 そんで、ニンゲンは……えっと……
 モンスターのことが大っキライなバケモノ、なんだよな?

バッター
 モンスターを嫌う化け物?

モンスターの子
 そう……
 だって、オマエたちがオレたちをここに閉じ込めたんだもん。

モンスターの子
 でさ、それなのにどうしてオマエはオレと一緒にいてくれるの?
 オマエ、オレのことさっさと殺しちゃわないの?

バッター
 私は、今はあまり敵意を向けないようにしている。

モンスターの子
 そ……そうなんだ?

バッター
 それに。
 お前を見ていると……
 大事な人を思い出す。

モンスターの子
 そっか……
 オレ、分かった気がするよ。


モンスターの子
 なあ、キッツい崖だな……
 どうやって登るんだ?

バッター
 このように。
 前と同じだ。

バッター
 お前は、ここから家に帰れるか?

モンスターの子
 あ……ああ、たぶんね。

モンスターの子
 ……。


バッター
 聞け。
 私に敵意は無い。
 私は、お前たちモンスターに良い事をするためにここにいる。そのはずだ。

アンダイン
 ……。

アンダイン
 賢いやり方じゃあないな。
 貴様は他のニンゲンと違って、嘘が得意ではないようだな?


ぷんすかマネキン
 おい。おい! お い !
 ただここを通り過ぎるつもりじゃないだろうな、クソ野郎!


ぷんすかマネキン
 オレは聞いているぞ!
 話を!
 話を!
 話 を !

ぷんすかマネキン
 風の噂では、きさまは人に良いことをしたいなどとおかしなことをほざいているらしいな。
 良いことをすることもなくだ!

ぷんすかマネキン
 口では良いヤツだと言いながら行動が伴ってないなんて、そんなことは許されん!
 きさまは何か良いことをしなくてはならない!!

ぷんすかマネキン
 許されない!
 許されない! 
 許 さ れ な い !

バッター
 ……。

ぷんすかマネキン
 さあここを出ていけ、何か良いことをしに行け!

バッター
 私を攻撃しないのか?

ぷんすかマネキン
 当然だ!
 オレはボンクラではない……きさまが良いヤツならオレとも戦えないだろうが!
 まったく。

ぷんすかマネキン
 だから行け!
 行け!
 行 け !


ぷんすかマネキン
 甘ちゃんめ。


 さらにその後……


モンスターの子
 よお!
 待ってよ!


モンスターの子
 なあ……
 アンダインに追いつかれちゃった。

モンスターの子
 彼女な……
 オマエのことが信用できないんだって。

モンスターの子
 彼女、オマエとつるむの止めろって言うんだ。
 オレたちはお互い嫌い合ってるんだからって!

バッター
 ……。
 私は、お前のことが嫌いだとは思っていない。

モンスターの子
 オレもだよ!
 でも……オレ、アンダインをがっかりさせるわけにはいかないしさ?
 オレ……オレ、オマエの敵にならなくちゃ。

アンダイン
 その通りだ!


アンダイン
 わたしたちを地下に閉じ込めたのはそいつらニンゲンなのだ!

アンダイン
 わたしたちを畜生のように殺し!
 罪人のように監禁した!

アンダイン
 そいつらは敵だ。
 そいつはわたしたちの敵なんだ!

モンスターの子
 ……。
 アンダイン……

バッター
 私は戦うためにここにいるのではない。
 我が使命は平和を求めること。

アンダイン
 必死だな!
 貴様は6つのタマシイを砕き、わたしたちを振り出しに戻すつもりなのだろう!

アンダイン
 いかにも貴様らニンゲンらしいやり方だ、わたしたちを少しでも長くここに閉じ込めておこうとは!

アンダイン
 ああ、言っておく。
 わたしたちはいつまでも地下に居るつもりはない。

アンダイン
 貴様にわたしたちを止めることなどできない!

モンスターの子
 な、なあアンダイン!
 お願いだ……

バッター
 聞け。
 私と戦う気は無かろう。

アンダイン
 おや、あるさ。
 心からな。

モンスターの子
 やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!


バッター
 ……。

アンダイン
 ……。

モンスターの子
 ア、アンダイン……
 止めろよ……そんなイジメ止めろよ!

アンダイン
 キッド……
 お前、そんなものをどこで学んだ?

モンスターの子
 分かんない、でもどうでもいいよ!
 コイツは、ただあんたに親切にしたいだけじゃんか!
 どうしてそれを認めてやらないんだよ、なあ?

アンダイン
 当たり前だ、それは……うわあっ!


モンスターの子
 アンダイン! ダメだあ!


アンダイン
 うがあ……
 クソッ、頭が……

アンダイン
 ここはどこだ……?
 一体何が……?


アンダイン
 わたしの家?
 えっ?


アンダイン
 ……貴様ッ!

バッター
 落ち着け。
 わざわざ頭痛に苦しむこともない。

アンダイン
 黙れ!
 何が起きたんだ?
 わたしに何をした??
 キッドはどこだ?!

バッター
 お前は足を滑らせて落ちた。
 私が飛び降りてお前を捕まえた。
 キッドは後で会いに来るそうだ。

アンダイン
 ほお、貴様は「わたしを救った」というわけか?
 貴様が嘘を吐いていないとどうして言える?

バッター
 手遅れになる前にお前を助けられた者は他にいないだろう。


アンダイン
 ……。

アンダイン
 キッドは無事なんだろうな。

バッター
 迷子になっているかもしれない。

アンダイン
 だな。


バッター
 もう少し寝ているか?

アンダイン
 もちろんだ! わたしは……

アンダイン
 痛つッ! 頭が……
 クソッ、ズキズキする……

アンダイン
 ……ああ、そうだな。
 わたしは少し安静にしていた方がいい。
 それか、少なくとも痛み止めが必要だ。

アンダイン
 でも、あるのは確かお茶だけだったな……
 これで何とかするしかない。


バッター
 (……見たことのある展開だ。)
 (恐らく、いい手がある。)

バッター
 (やってみるか?) → 【はい】

バッター
 (よし。)

バッター
 それで……お前は、強いのか?

アンダイン
 わたしが弱虫に見えるか?
 当然、強い!

バッター
 どんな挑戦も受けて立てるほどに?

アンダイン
 おい、何を考えてる?
 わたしはただ礼儀として貴様を見逃しているだけなんだぞ。

アンダイン
 貴様のような礼儀を知らん、モンスター殺しのニンゲンがよくそんなことを言えるな!

バッター
 挑戦しよう。

アンダイン
 ほーお、そうか?!
 言ってみろ、この野郎!

バッター
 お前が私よりも友好的であることを証明してみせろ。

アンダイン
 ……すまん、何だって?

バッター
 自分がニンゲンより良い存在だと思うか?

アンダイン
 ……ああ、わたしは……
 モンスターは……
 貴様らなどに……!

バッター
 ほう、できないと。

アンダイン
 ……!!

アンダイン
 そこ。
 まで。
 だ!

アンダイン
 わたしはもっと凄いことをしてやる。
 貴様が思いもしなかったほど親切になるだけじゃない。

アンダイン
 わたしたちは唯一無二の、一番の友達になるんだ。

アンダイン
 モンスターのタマシイは思いやりで出来ているからな、いつだって貴様らより親切なんだ!

アンダイン
 ……じゃ、何が飲みたい、お客さま?

バッター
 ……。

アンダイン
 ……なあ、答えてくれなきゃわたしも何も出せないよ!

バッター
 ……そうだな……

アンダイン
 お茶がいいな、ちょっと待っていろ!

アンダイン
 しばらく、席についてゆっくりしててね?


バッター
 (この椅子はかなり低い。)
 (恐らく小さな子供か……ドクター・アルフィーならちょうどいいだろう。)


アンダイン
 よし、お茶が入ったよ……

アンダイン
 ……お前……
 立ってるのか?
 椅子の上に?

バッター
 低いんだ。

アンダイン
 ……。


アンダイン
 さあどうぞ、サイコーに親切で大事なお客さま!


アンダイン
 お客さまには歓迎の心を示すのが礼儀だからね、わたしも立つよ!

アンダイン
 思いやりの心だ。


アンダイン
 それで、最近どんな感じ?

バッター
 時空が歪み、人々も穢れて凶暴な別の世界に放り出された。

バッター
 お前は?

アンダイン
 ……へえ、お前は想像力が豊かだな!

バッター
 私の質問に答えていないぞ。

アンダイン
 ……!

アンダイン
 わたしは元気だ、どうもありがとう!

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ところで、そのお茶は口に合ったかな!
 それはアズゴア特製なんだ。
 あの人が教えてくれてね。

アンダイン
 もちろん、バトルのテクニックもぜーんぶ……

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ああ、どうして演技なんかしてるんだろう。
 わたしはあの人にちっとも近づいてやしない。

アンダイン
 でも、いつかはきっとああなる!
 それが目標なんだ!

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ……なあ、正直に言うとさ、お前を見てると何だかあの人を思い出すよ……

バッター
 ……。

アンダイン
 お前たちは二人ともどうしようもない腰抜けだ!

アンダイン
 一度だけ、わたしはアズゴアに戦いを挑んだことがある。

アンダイン
 でもあの人は最後まで、わたしを攻撃しようともしなかった!
 ただの一発だってわたしには当てなかった!

アンダイン
 ……もちろん、わたしもあの人には一発も当てられなかったよ。
 恥ずかしい話さ。

アンダイン
 けどまあ、わたしもまだガキだった!
 今ならわたしもきっとあの人に一撃お見舞いできる!

アンダイン
 でも、わたしはあの人を攻撃する気なんかさらさら無い。
 あの人はいろんなことを経験してきたからね、わたしたちを……

アンダイン
 ……貴様らの監獄から解放するために。

アンダイン
 でもね、正直……
 お前の中にも、同じものが見えるんだよ。

アンダイン
 お前の目の中に。
 かすかだけど、確かに。
 お前は……
 たくさんのものを失ってきた、そうなんだろう?

バッター
 長い話になる。

アンダイン
 ああ、なら気にしないで。
 友達は、古傷を開くようなマネはしない!

アンダイン
 でも、家族くらいはいるだろう?

バッター
 死んだ。

アンダイン
 ……ああ。
 家族に関係あることだったなんて……

アンダイン
 その、気持ちが楽になるかは分からないけど、それはお前だけじゃないんだ。
 わたしは孤児でさ。

アンダイン
 ま、アズゴアが……
 数年くらい、わたしの面倒を見てくれてはいた。
 けど……そう。

アンダイン
 キッドに思い入れが強いのもそのせいでね?
 あの子も孤児だから。

アンダイン
 あの子は自分の「親」についてよく喋ってる。
 そうやって耐えてるんだ。

アンダイン
 あの子はいつだって戦いたがってる、ヒーローになりたがってる……
 わたしも、あの子と同じくらいの歳の時はそうだったよ。

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ……なあ?
 いや。
 これ以上あの子のことは心配しなくてもいいか。

アンダイン
 さっきあの子が作り出した手……
 あれは強力な魔法だ。
 本当に強力な。

アンダイン
 わたしは槍を出せるようになるまで何年もかかった。
 なのにあの子は、一瞬で出した!

アンダイン
 わたしは……
 たぶん……分かんないけど……
 あの子の世話をするよ。

バッター
 アズゴアと同じように?

アンダイン
 ……うん。
 アズゴアと同じように。

アンダイン
 分かんないけどね?
 何年かしたら、養子にするのもよし、かもね。

アンダイン
 気付いた?
 韻を踏んだんだ!
 ハッ!

アンダイン
 でも、まずは子供を作ることについて考えなきゃいけないだろうなあ。

バッター
 誰と?

アンダイン
 ああ、アルフィーとさ、もち……

アンダイン
 !!

バッター
 ドクター・アルフィー

アンダイン
 クソッ! わたしは……
 ……わたしは……
 違う……!
 貴様……

アンダイン
 ……ああ、もう。いいよ。
 どうやら秘密がバレた。

アンダイン
 ただし他のヤツらには絶対に言うなよ!
 特に彼女にはな!

アンダイン
 わたしはまだ、ちゃんとカミングアウトしてないんだから。

バッター
 は?

アンダイン
 カミングアウト。
 してないんだ。
 遠回しな表現だけど……

バッター
 分からん。

アンダイン
 わたしは同性愛者だってことだよ、バカ!
 で、それは秘密なんだ!

バッター
 ……。

アンダイン
 ……。

バッター
 「同性愛者」とは?

アンダイン
 ……冗談だろう。

アンダイン
 全く、ニンゲンは本当に遅れているんだな……
 つまり、わたしは同じ性別の人を好きになるってこと。

バッター
 なるほど。

アンダイン
 待て……何でわたしは座って、貴様に一番の秘密を話してるんだ?!

アンダイン
 わたしは今すぐ貴様を滅ぼさなければ!
 そしてそのタマシイをアズゴアの元へ持っていく!

バッター
 挑戦のことはどうなった?

アンダイン
 フザけた挑戦のことなんかどうでもいい!

アンダイン
 モンスターは優しく、ニンゲンは違う!
 そうだ、そう決めた!
 さあ、死ぬ覚悟はできたか!


アンダイン
 貴様はどうか知らんが、わたしは殺る気満々だぞ!

アンダイン
 貴様の全力を以ってわたしに攻撃してみろ!

アンダイン
 わたしがどれだけタフか、見せてやる!


 アンダイン 10ATK 10DEF
 手加減は望んでいない。

 → 【攻撃するフリ】

アンダイン
 何だと。

アンダイン
 全力で攻撃して……

アンダイン
 それでも、わたしを傷つける気さえ起こらないってのか?

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ああ……クソッ、それなら話は簡単だ!!

アンダイン
 でも……ああ、わたしにはできない。


アンダイン
 情けないけど、わたしはそんなヤツに攻撃なんてできない。

アンダイン
 こんなとんでもないヨワムシが相手じゃあな!

アンダイン
 あのな。わたしはこの半生をニンゲンと戦う修行を積んで過ごしてきた。

アンダイン
 お前のような身体や反射神経を持ってるヤツは、そんな攻撃はしないもんだ。

アンダイン
 少なくとも、人を傷つけようって意思のあるヤツはな。

アンダイン
 アズゴアがそれを教えてくれたよ。
 言葉じゃなくてね。

アンダイン
 お前たち二人は……わたしが思ってたより、ずっと似てるな!

アンダイン
 お前たちは話を聞いてくれて。
 強くて。
 良い身体をした甘ちゃんだ!

アンダイン
 きっと、あの人と話をすれば……あの人はお前に優しくしてくれるさ。
 それか、お前を解放してくれるかも。

アンダイン
 ひょっとしたら、また別のニンゲンがここに落ちてくるかもしれない。

アンダイン
 わたしが殺したくなってしまうようなヤツが。

アンダイン
 しばらくは、お前もゆっくりしていていいんじゃないか。

アンダイン
 ただアルフィーには話すなよ、わたしの……
 その……
 秘密を。いいな?

アンダイン
 ……。

アンダイン
 ……。

アンダイン
 いや、今のはナシ。

アンダイン
 お前はホットランドに行くんだろう。

アンダイン
 アルフィーに会ったら……ゴミ捨て場に来るように伝えてくれないかな?

アンダイン
 デ……デートのために。

バッター
 分かった。


アンダイン
 ……家具には槍を投げないように気をつけなくっちゃなあ。

アンダイン
 でも、ま!
 少なくとも、家は何ともないし!


モンスターの子
 アンダイン! よ、よお!

アンダイン
 おっ、キッド! ようやく着いたのか!

モンスターの子
 な、なあ、オレすっげえ心配でさ、バッターが飛び降りてアンダインを助けて、そんでオレ道に迷っちゃってオレの青い手どっかにやっちゃったかと思って……

アンダイン
 コラコラ! 落ち着け、キッド!
 わたしは大丈夫だよ。

アンダイン
 というか実際、わたしたち二人とも無事だ!
 わたしも……

アンダイン
 ……ああ、お前はなんて名前なんだ?
 まだ聞いてなかったね。

バッター
 バッターだ。

アンダイン
 そっか。
 その服装からしたら、そうなんじゃないかと思ったよ。

アンダイン
 さて……バッター、もう行くかい?
 会いに行くんだろう……
 その、例のあの人に。

アンダイン
 そしてキッド、お前……
 少し付き合わないか?

アンダイン
 少し話したいことがあるんだ……
 特訓のことについて。

モンスターの子
 ホント……?!
 やったああああああああああああああ!

アンダイン
 バッター、わたしにはやることができたみたいだ。
 またどこかで会おうな!