四の五の

OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

SpaceCommunist版OFFtale(中立ルート:ホットランド その1)

SpaceCommunist氏作成のOFFtaleの邦訳記事です。
※UNDERTALEについては公式日本語版準拠ですが、OFFの世界観に合わせるため漢字メインにしています。
※OFFについては非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。

(前→ウォーターフェル その2
(次→ホットランド その2

●出典OFFtale AU - Hotland, Part 1

 

 

01
 なあ、02……
 アイツ、オレらが捜す予定だったヤツじゃね?

02
 ……。
 ……ああ……

01
 おい! アンタ!
 アズゴア王と全てのモンスターの名の下に、アンタを逮捕するぜ!


02
 ……01……!


バッター
 ……。


アルフィー
 えっ。
 ちょっ。
 ウソでしょ。

アルフィー
 こんなに早く来るなんて!
 まだシャワーも浴びてないし、着替えもしてないし、それに……

バッター
 ……。

アルフィー
 あ……
 コホン。

アルフィー
 わたしはアルフィー博士。
 アズゴア王直属の研究員です!

アルフィー
 で、で、でも、わたしは「ワルモノ」じゃないからね!

アルフィー
 あなたが遺跡を出た時から、わたし、その……
 あなたを「観察」してたんだ……

アルフィー
 あなたのバトルも! 住人たちとの出会いも!
 どうやったかは知らないけど、スノーフルの大惨事からの脱出も……!

アルフィー
 すっごく残念だなあ……
 その、お手洗いに行っててね、あなたがウォーターフェルを抜けるとこは見られなかったんだ。

アンダイン
 アンダインがあなたをヒドい目に遭わせてなかったならいいんだけど!

バッター
 していない。

アルフィー
 ああ!
 よ、良かった!
 それなら、あ、安心したよ!

アルフィー
 でね、わたしはあなたを止めることになってたんだけど……
 画面越しに誰かを見てると、その人のこと応援したくなるじゃない!

アルフィー
 だからその、あなたがこの地底の世界を出るお手伝いをしたくなったの!
 わたしなら、ホットランドをちゃちゃっと抜けさせてあげられるし!

アルフィー
 想像してみてよ! あなたとわたしとで、誰にも止められないコンビになるの!

アルフィー
 「私はバッター、神聖な使命を負っている……我が友、ドクター・アルフィーと共に!」

バッター
 私はここを出ようとしているのではない。

アルフィー
 ……へっ?

バッター 
 私は神聖な使命を負っている。
 その使命を果たすまでは、ここを出るわけにはいかない。

アルフィー
 あ、えと……あなたの使命って?
 わたし、て、手伝う!

バッター
 この世界は穢れている。
 私はそれを浄化しなければならない。

アルフィー
 ……あ、へ、へえ!
 それはとっても、その……興味深いお話だね!
 じゃなくて、使命だね!

アルフィー
 でも!
 よくよく気をつけた方がいいよ!

アルフィー
 だいぶ前に、わたしはメタトンっていうロボットを作ったの。

アルフィー
 ただのエンタメロボとしてよ!
 そんな大それたものじゃなかったの。

アルフィー
 た、ただ、ちょっとだけ手を加えたんだ……
 ……対ニンゲンバトル用の機能をね……?

アルフィー
 も、もちろん、あなたを見つけたとき、わたしはその機能を外そうと思ったの!

アルフィー
 でもちょっと……その……
 すこ~~し問題があるみたいで?

アルフィー
 うっかり彼を、ニンゲンの血に飢えた殺人マシンにしちゃったかもしれなくて……

バッター
 運が良かったな。
 私は人間ではない。

アルフィー
 ……。
 ……ニンゲンじゃない……?

バッター
 ……で、で、でも……あなたは地上から来たんでしょ……
 ……モンスターは、地上にはいないし……!

バッター
 私はモンスターでもない。

アルフィー
 ……なら、その、あ、あなたは一体……?

バッター
 バッターだ。
 ある神聖な使命を負っている。

アルフィー
 ……そ、そっか!
 きっとあなたはホントに、ホントーに混乱しちゃってるニンゲンなんだね……


アルフィー
 ……ま、待って。
 今の聞こえた?


アルフィー
 ウソでしょ。


メタトン
 OHHHHH、YES!

メタトン
 ウェルカム、エビバデ……

メタトン
 今夜のクイズショーへ!!!

メタトン
 オウイエス
 きっと素晴らしいショーになるよー!

メタトン
 参加するのは初めて?

メタトン
 だーいじょーぶ!
 ルールはたったひとーつ!

メタトン
 正解を答えること……
 でなきゃ死んでもらいまーす!!!

バッター
 ……お前は亡霊か。

メタトン
 ……何だって?

バッター
 そんな金属の殻で不浄なる正体を隠せると思うな。

メタトン
 ……困るなあ、子猫ちゃん!
 ボクは大スターのロボットアイドル、メタトンだよ!
 ありえないよ、ボクが……

バッター
 浄化される覚悟はできたか。



 メタトンだ。


メタトン
 そ……そんな、どうして……


アルフィー
 ウソ……

アルフィー
 メタトンが……彼が……

アルフィー
 あなた、何で……


アルフィー
 わ、わかった!
 あ、後で、また会おうね!
 わたしはちょっと……
 し、下に行ってくるから……!


バッター
 科学の専門書だ。
 古ぼけている。

バッター
 歴史書だ。
 ……これは、アニメだ。

バッター
 またアニメだ。

バッター
 少しアニメがある。
 あまり良いものではない。

バッター
 またアニメだ……
 あと、ラベルの無い本だ。
 読むか? →【はい】

バッター
 「1日目。」
 「私は王国研究員となった。」
 「私の課題は、ベータの性質を明らかにすること。」

バッター
 「簡単なことではなかろう。」
 「だが成功すれば、モンスターは再び地上の光を目にすることができるかもしれない……」

バッター
 「5日目。」
 「未だに、ベータをあの子から引き剥がせていない。」

バッター
 「ここに来てからというもの、二人は片時も離れない。」

バッター
 「王子とあの子供より上だ。」

バッター
 「アズゴア王に要望を送ろう。ベータを研究室に連れていかなくては……もし一人だけでは無理ならば、二人とも。」

バッター
 「7日目。」
 「ちゃんとした研究を始めるのに一週間もかかってしまった。」

バッター
 「私は今、アドオンだけではなく、あの子の世話までしなければならない。」

バッター
 「やれやれ、偉大なる××博士には休息の暇もないということか。」
 名前の部分は消えている。

バッター
 「12日目。」
 「以前は、あの子は仕事の邪魔になると考えていたが……」

バッター
 「……あの子は、我が研究にとって重要な意味を持つことが分かった。」

バッター
 「人とアドオンの間に絆が生まれるということはよく知られている。」

バッター
 「だがあの子とベータは……」
 「ほとんど双子だ。」
 「姿形以外は、まったく同じだ。」

バッター
 「アズゴア王に対してすら、ベータはそんな風に振る舞うことはなかった。」
 「これはニンゲンとアドオンの間にのみ起こるものなのだろうか?」

バッター
 「さらなる実験を行わなくてはならない。」
 「甥たちの手を借りる必要があるかもしれない。」

バッター
 「93日目。」
 「日誌をつけるのも久しぶりだ……」

バッター
 「それにしても、日誌を書き散らしたままにしていないでどこかにきちんとまとめておかなければな。」

バッター
 「実験をするまで、我々はアドオンについてほとんど何も知らなかった。」
 「今でも分かっていることは多くはない。」

バッター
 「あれがどこから来たのか、我々は知らない。」
 「私は、あれがこの世界のものだとは思っていない。」

バッター
 「あれが『ホスト』と行動を共にし、ホストを変えるのは無理やりそうさせられた時か死んだ時だけであるということは分かっていた。」

バッター
 「あれがタマシイの力を増幅させることも分かっていた。」

バッター
 「我々が分かっていたのはそこまでだった。」
 「今、私はさらに多くのことを発見した。」

バッター
 「初めに、その起源について。」
 「言った通り、あれはこの世界のものではない。」
 「そう考える根拠がある。」

バッター
 「ベータを構成しているのはただの白い物質。」
 「タマシイもなく、血液もない。」

バッター
 「私はこの物質を『感応』……NFと命名した。」

バッター
 「これは魔法でも有機物でもない。」
 「存在するはずのない、だが存在するもの。」

バッター
 「NFは、タマシイに近づくと奇妙な振る舞いをする。」
 「そのタマシイが取る行動を真似るのだ。」

バッター
 「ゆえに感応という名をつけた。」
 「これは甥の発案だ。」

バッター
 「さて、収集した記録によれば、アドオンはモンスターのタマシイを比較的よく増幅させるという……」

バッター
 「だがこのニンゲンは……」
 「まだ小さいながら、ベータに対する影響力が強い。」

バッター
 「ベータはまるでこの子の影のようだ。」
 「明確に違っていて、しかし常に寄り添っている。」

バッター
 「思うに……」
 「もし、ニンゲンとモンスターが融合したタマシイを持つ者がいて……」

バッター
 「その者がベータを手にしたら、あのアドオンは一個体となるだろうか?」
 「独立し、自由意思を持つだろうか?」

バッター
 「もちろん、それを知ることができるのは、この子が死んだ時だけだ。」

バッター
 「……。」

バッター
 「まあ、私も人でなしではない。」
 「科学のために子供を殺すようなことはしない。」

バッター
 「しばらくは、この子が我らがベータを見つけた経緯を調べることにしたい。」

バッター
 「108日目。」
 「あの子がベータと出会った経緯が分かった、とだけ記しておく。」

バッター
 「あまり愉快な話ではない。」
 「あんな不快なものをこのページに書き残す気はない。」

バッター
 「だが要約すれば、あれは……」
 「『受け継がれて』きたのだ、弱った者、傷ついた者……」
 「……弱者たちの手から手へ。」

バッター
 「あの子はあれと共にここへ逃れてきた。」
 「それはあの子にとっても我々にとっても、幸運な行動だった。」

バッター
 「あの子はホームに戻った。」
 「私の要望で、アズゴア王はときおりあの子をここへよこしてくれる。」

バッター
 「あの子が私のことを気に入っているとは思わない。」
 「あの子は私を……意味ありげな目で見る。」

バッター
 「私には……分からない、あの子とアドオンを帰してやるべきなのか。」

バッター
 「116日目。」
 「怪我の治療と執筆に掛かりきりになっている。」

バッター
 「あの子に攻撃された。」
 「幸いにもあの子が近づいてくるところを見ていたから、構えはできていた。」

バッター
 「だが予想しえなかったのはベータだ。」
 「背後から私を攻撃してきた。」

バッター
 「甥が唐突に訪ねてきてくれなければ、私は死んでいただろう。」

バッター
 「甥は……いい奴だ。」
 「不幸なことに、私がときおり見せる尊大な態度が彼に移ってしまったらしいが。」

バッター
 「いつか彼も、私と同じくらい偉大な存在になるだろう!」

バッター
 「それにしても……あの子供のこと。」
 「私はアズゴアに知らせないことにした。」

バッター
 「あの子は怖がっているのだ。」
 「私にはあの子に罰を与える権利があるのだろうが……」

バッター
 「そんなことはできない。」
 「あの子が元いた地獄のことを思うと……」
 「あの子にそんな仕打ちはできない。」

バッター
 「良いニュースもある。」
 「取っ組み合いの最中、あの子は自分で自分の身体を切ってしまった。」

バッター
 「あの子は血を流した……その血がいま、私の手の中にある。」

バッター
 「この血の中に、私が調べたい物質が存在する。」
 「それを……」
 「……決意と呼ぼう。」

バッター
 「ドクター・ガ……」
 この後は判読できない。