四の五の

OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

Sincere Deceit 【赤編】娯楽エリア~市街

JimJam氏制作のOFF派生作品「Sincere Deceit」の邦訳記事です。
ゲームのダウンロードはこちらから。
※プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→【赤編】ゾーン2~市街
(次→【赤編】ゾーン3~市街

 


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●市街北部・娯楽エリア(Entertainment District)書籍・メモ

☆入口
バッター
 ……

???
 ……

バッター
 邪魔だ。

ジェリコ
 ジェリコはジャマなんてしてないのです。
 ジェリコはただ景色を見たいだけです。

バッター
 なら退け。

ジェリコ
 ヘンな野球選手さんの言うことは聞かなくていいのです。ジェリコはやりたいようにやります。ジェリコは自由ですから。

ジェリコ
 でも、もし野球選手さんがちゃんとお願いしてくれればジェリコはどくかもしれません。

バッター
 ……退いてくれ。

ジェリコ
 イヤです。

バッター
 ……

ジェリコ
 ジェリコはヘンな野球選手さんのことをずっと見ていました。野球選手さんは強くて、なんでもひとひねりで倒してしまいます。ジェリコもこんなふうに強くなりたい。

ジェリコ
 決めました。野球選手さんがジェリコと戦ってくれたらジェリコはどきます。約束します。

ジェリコ
 野球選手さん、どうですか? 【→Fight Jericho(ジェリコと戦う)】


【Jericho戦】


【戦闘終了後】
ジェリコ
 良いバトルでした。野球選手さんは本当に強いです。ジェリコは野球選手さんを尊敬します。

ジェリコ
 約束は守ります。
 ジェリコはどきます。野球選手さん、また会いましょう。
 では。


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☆マーケット

左の店
ザッカリー
 おっ、いらっしゃいプレイヤー!
 ここに俺がいるの、別に意外じゃないよな?

ザッカリー
 このエリアはずいぶん賑やかだ!
 もう気づいてるかもしらんが、ちょいと崩れた対称性みたいなものも見られる。

ザッカリー
 特別な品を探しに来たのなら、反対側の店に行くといい。

ザッカリー
 お前さんなら俺の助手を気に入るはずだ。なかなか元気な娘だよ。アッハッハッハ!

ザッカリー
 そういうわけじゃないなら、ゆっくり商品を見てってくれ!


右の店で机上のメモを調べる
バッター
 メモがある。 【→Read note(メモを読む)】


 もうじきプレイヤーが来るぜ。ちゃんと仕事してくれるって信じてるからな。

レキシー
 ……アンタ、デカい声で読む癖でもあるの? 関係ないもの読んでないでもっと生産的なことしなよ。


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☆中央エリア

噴水前(カフェとペダロライドクリア後)
エルセン
 申し上げた通り、我々もガーディアンの動向についてはあまり把握できていません。各々隠れ家に引きこもっているようです。

???
 なるほど。少なくとも今は積極的に人に危害を加えようとはしてないんですね。ガイウスさんに報告したらきっと喜びます!

エルセン
 そうですか。次の物資をすぐに届けてくれればガーディアンの情報は随時お伝えします。

???
 ありがとうございます。では失礼します。

???
 あっ、す、すみません!


噴水内最奥
ヴァンニ
 やっと戻ったか。外で何か発見は?

エルセン
 亡霊は主にこのエリアの北側に侵入しています。

エルセン
 諜報部隊の情報によると、亡霊のリーダーもその近辺を根城にしているそうです。

ヴァンニ
 おお、よし! 他の者にも伝えろ! そいつは素晴らしいニュースだ!

ヴァンニ
 物資をかき集めて怪物の隠れ家に乗り込むぞ!

エルセン
 了解!

ヴァンニ
 !!!

エルセン
 あ、あれ? あんた、生きてたのか?

エルセン
 けど……隊長の話じゃ……

エルセン
 隊長? ちょっと!

エルセン
 隊長? どうしたんです?
 出てきてください!

エルセン
 ……何をしたんだ?
 どうして隊長が逃げ出すんだ、ありゃまるで……

エルセン
 なっ、なんだ?!
 あんた、何を連れて来た?!

エルセン
 あんた……あいつらの仲間だな。そうだ! 亡霊を連れて来たんだ!!!

エルセン
 た……隊長はやらせないぞ! さ、下がれ!!!

エルセン
 亡霊?!

エルセン
 やめろ……やめてくれ!

バッター
 浄化する。


【Jester Spectre, Swirled Spectre戦】


【戦闘終了後】
バッター
 お前の負けだ、不浄なる怪物よ。


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☆北西部・劇場(※4体の人形の色を合わせた後)

ジェイドン
 よく来たね、僕の大事なお友だち!
 ようやくこの目で君たちの姿を拝むことができて、胸が詰まる思いだよ。

ジェイドン
 ああ、失礼、自己紹介がまだだった! 僕はジェイドン、この娯楽エリアのガーディアンだ! よろしくお願いしよう!

ジェイドン
 実を言うと、君の人形のその高潔な姿を間近で見られてドキドキしてるんだ。

ジェイドン
 間違いない、万事整った暁には彼は素晴らしい動きをしてくれるだろう。

ジェイドン
 だがまずはショーの準備だ! この劇場は長らくその機会に恵まれてこなかったからね!

ジェイドン
 君の人形は大役にピッタリだ。

ジェイドン
 少し躊躇してるようだね、アガっているのかな。怖がらなくていいよ、君たちならどうってことないさ!

ジェイドン
 プレイヤー、君は指を動かさなくていい。

ジェイドン
 もちろん、その小さなキーを押す以外には、ということだよ。物語を進めることができるのは君だけだからね。

ジェイドン
 観客は君の人形に釘付けになるよ! みんな彼を好きになる。僕が保証しよう。彼はイケメン役をやるんだ。

ジェイドン
 どうかな、プレイヤー?
 始めてもいいかい? 【→Yes】

ジェイドン
 素晴らしい! 認めてくれると思ってたよ! じゃあ始めよう!

ジェイドン
 申し訳ないけど、ちょっと待ってて。

ジェイドン
 いいぞ。こんな素敵な人形に僕の糸が繋がってるなんてすごいや。ワクワクしてると言ってもいい。

ジェイドン
 僕はいま、君の大事な人形を操ってる。やりたいことは何だってやってもらえるんだ!

ジェイドン
 僕の操作に少し抵抗しているのさえ伝わってくる。とっても楽しいや。

ジェイドン
 ありがとう、プレイヤー。
 君のおかげで最高傑作の決め手になるものが手に入った。

ジェイドン
 おっと、ショーを始めないと! 興奮しすぎて我を忘れてた。

ジェイドン
 楽しんでくれると嬉しいな、プレイヤー。気前のいい君に、僕からの贈り物だよ。



 昔々、道端で暮らす4人の姉妹がおりました。


 4人は家を追い出されてしまい、貧しい暮らしを送っていました。


 ある日、ひとりの素敵な青年が4人の姉妹を見かけ、新しいお家をあげようと4人に言いました。


 一番上のお姉さんがその申し出を受けると、4人の姉妹はすぐさま豪華なお屋敷に連れていかれ、そこで暮らすことになりました。


 4人の姉妹はそれぞれ新しいシルクのドレスをもらいました。


 一番上のアバゲイルは、情熱的な赤いドレス。


 二番目のガブリエラは、鮮やかなオレンジのドレス。


 三番目のジャカリーンは、魅惑的なピンクのドレス。


 末っ子のマグダレンは、落ち着いた緑のドレス。


 束の間、4人の姉妹は夢のような暮らしを送りました。


 ところがある日、そんな生活が一変しました。


 4人の姉妹を家に連れてきた青年が、突如4人に怒りをぶつけるようになったのです。


 青年は4人を大声で怒鳴りつけ、言うことを聞かないと酷い目に遭わせるぞと脅しました。


 次第に4人の姉妹は、家も自分たちの命も失うのではないかという恐怖に常に怯えるようになりました。


 ある日、一番上のお姉さんが青年に立ち向かいました。


 青年の怒りに怯える生活にうんざりしたお姉さんは、彼に正直な思いをぶつけました。


 青年は言いました……みんな殺してやる、と。


 4人の姉妹が信頼していた青年は、4人をひとりずつ殴り殺し、血だるまにしました。


 4人の姉妹は声もなく、最期の息を吐き出しました。大虐殺を終え、冷酷な青年は踵を返して4人の死体のそばから立ち去ろうとしました。


 それが青年の命取りとなりました。


 苦痛と悲しみをもたらした者へ復讐すべく、4人の姉妹の亡骸から凶悪な怪物が飛び出しました。


 振り向いた青年の目が怪物の姿を捉えました。その身体には、母体となった罪もない可哀想な4人の姉妹の内臓がびっしりと絡みついていました。


 青年は怪物を攻撃しようとしたものの、もはや手遅れでした。


 怪物は青年の身体を八つ裂きにしました。復讐の舞踏に合わせて肉片が飛び散ります。その罪深き武器を取り上げる暇もなく、青年の魂は地獄へ堕ちていきました。


 青年を道連れにできた4人の姉妹は、安らかに眠りました。


ジェイドン
 おやおや……役者たちが少しばかり役に入り込みすぎたみたいだ。君の大事な人形がバラバラになっちゃった!

ジェイドン
 大丈夫、残ったパーツを使えばもっと良いものが作れるよ。この上なく完璧なものになる。

ジェイドン
 少なくとも僕はとても清々しい気分だ! この劇場でショーをしたのは久しぶりだよ!

ジェイドン
 彼が狼に襲われた子羊みたいに八つ裂きにされたシーンは興奮したね! 本能に訴えかけてくる混じりっ気のない暴力!

ジェイドン
 おっと、先走っちゃった。

ジェイドン
 君はもう用済みだよ、プレイヤー。ゲーム画面を閉じて、何事もなかったかのように日常生活に戻るといい。


 まだだ。まだ終わりではない。

ジェイドン
 ん? 何だ?


 旅を終えるには早すぎる。
 私にはまだお前の助けが必要だ。


 プレイヤー……
 彼を取り戻し、先に進め。

ジェイドン
 えっ? どういうこと?!

ジェイドン
 何をしたんだ? こんなのおかしいよ。君はまだ彼を操作できないはずだろう!

ジェイドン
 彼を僕に明け渡しておいて、まだ取り戻せると思ってるの? そうはいかない!

ジェイドン
 何で効かないんだよ?! 彼に何をした?!

ジェイドン
 ……分かったよ。ショーは終わりだ。素晴らしい演技だった。

ジェイドン
 そのご褒美に……死んでくれ!


【Magdalene, Gabriella, Jacalyn, Abagail戦】


【戦闘終了後】
ジェイドン
 うまく人形を取り返せたと思ってるんだろ。いいさ、いずれ僕のものになるんだから。

ジェイドン
 次はそう簡単に操作できないようにしてやる。絶対に。

ジェイドン
 それまでは彼を大事に持っててよ。無駄にしたくないんだ。

ジェイドン
 また会おう、プレイヤー。


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☆北部・ファンハウス

入口(左の通路から一周してきた後)
ジェリコ
 こんにちは。いつ来るのかなと思っていました。

ジェリコ
 ジェリコはヘンなものを見つけました。あんまり美味しくはないですが、無いよりはマシです。

ジェリコ
 どこかでおかしな人に会いませんでしたか? ノッポの男の人がうろうろしていたのです。会ったのではないですか。最近は姿を見かけていませんでした。


西側書架エリアから北に行った先でスイッチを押す
バッター
 ……何だ?


 暗いのは……怖いよ。


 これからは、もう暗闇など存在しない。

バッター
 何かが変わった。
 戻ろう。


東側書架エリアから北に行った先で人形を調べる
バッター
 どうしてお前がここに?


 何故ここに?


 何故ここに?
 何故お前がここにいる?


 こんなことは無駄だと分からぬか?
 もう諦めろ。

バッター
 な……


 何一つ残らぬ、ならば何故お前はここにいる?

※人形を調べる
【Putrid Mannequin戦】


【戦闘終了後】
バッター
 用は済んだ。


ファンハウス最奥・舞台
ジェイドン
 また会ったね、プレイヤー。

ジェイドン
 僕の家に入り込んで、立ち塞がる者たちの邪魔をして。

ジェイドン
 君にとっては手強い相手なんかいないらしい……それとも君の人形にとっては、かな。

ジェイドン
 君を無駄に褒めるのはやめよう。君がここまで来ることができたのは彼のおかげなんだから。

ジェイドン
 しかし、この家にあった僕の作品は見てくれたよね。気に入ったかい?

ジェイドン
 残念ながら、あれは君の人形の完璧さには遠く及ばない。

ジェイドン
 どれもこれも貧弱で怯えた人間で作った出来損ないだ。彼みたいな完璧な存在になれないのも当然のことさ!

ジェイドン
 彼のようになれるものなんかないんだよ!

ジェイドン
 でも僕の最新作を見れば分かるはずだ、僕が君の人形の操り手になりうる人間だってことがね!

ジェイドン
 こいつはこの役目を果たす程度の力はある!

ジェイドン
 プレイヤー、僕の傑作をご覧あれ! こいつが必ずや君の糸を切り裂いてくれよう!


【Puppet Batter戦】


【戦闘終了後】
ジェイドン
 結局そいつもダメか。

ジェイドン
 どうして?
 どうして君を倒せない?

ジェイドン
 訳が分からない。君の人形は隅から隅まで調べ上げた! 強みも弱みも全部頭に叩き込んだ!

ジェイドン
 僕の作品はどうしてこんなに欠陥だらけで、不完全で、役立たずなんだ?!

ジェイドン
 どうすれば君からその糸を奪い取れる?! 君に彼を操る資格はない!

ジェイドン
 僕なら彼の潜在能力を引き出せるはずなんだ!

ジェイドン
 勝てると思うなよ、プレイヤー!
 どんな手を使ってでも彼を奪ってみせるぞ!


ヴァンニ
 ジェイドン!


ヴァンニ
 気の狂ったお遊びもここまでだ!

ジェイドン
 割り込みだなんてどういうつもりだい?

ジェイドン
 そうか、プレイヤー、君のオトモダチだろう?
 パーティにはちょっと遅刻したようだね!

ヴァンニ
 あのアパートの一件の後では友達などと口が裂けても言えん。
 バッター、そこを退け、さもなくば無理やり退いてもらうぞ!

バッター
 退くのはお前だ。お前が何も止められないのはもう分かっている。

ヴァンニ
 黙れ!

ヴァンニ
 貴様を打ち倒しにきた! 貴様の残虐な行いの数々、必ず裁きにかけてみせる!

ジェイドン
 あっはっは! 「残虐な行い」?
 冗談だろう!

ジェイドン
 僕がしているのはアートだ! 歪んだ醜い存在を完璧なものにしているんだよ!

ジェイドン
 愚か者の君には理解できやしないだろうがね!

ヴァンニ
 くだらない話はもうたくさんだ!
 このサイコ野郎を撃て!

ジェイドン
 無駄だよ!

ヴァンニ
 お前たち?!

ジェイドン
 本当に馬鹿だなあ! どいつもこいつも心の弱い奴ばかりだ。簡単に操れたよ!

ジェイドン
 君みたいな雑魚に体力を使ってる余裕はないんだ!

ジェイドン
 さあ、プレイヤー!
 覚悟があるならついておいで!
 決着をつけよう!

ヴァンニ
 待て! この野郎!

ヴァンニ
 邪魔するな! 俺たちは奴らを追わないといけないんだ!

ヴァンニ
 ダメだ! クソッ、待て!!!

ヴァンニ
 ……覚えてろ。


ファンハウス最奥・舞台の向こう
ジェイドン
 さあ……よくここまで来てくれたね。

ジェイドン
 お詫びをしないといけない。
 この部屋、いささか散らかっていると思っただろう。

ジェイドン
 分かってくれるね、プレイヤー。
 この作業はとても気を遣うんだ。

ジェイドン
 細心の注意が必要なんだよ。
 全部きちんと整理整頓しておくというのは難しいんだ。

ジェイドン
 たったひとつの、小さなミスで……

ジェイドン
 途端に全てが歪んだ不協和音を奏で出す!

ジェイドン
 役立たずで。

ジェイドン
 出来損ないで。

ジェイドン
 不完全!

ジェイドン
 ゴミそのものだ!

ジェイドン
 ……こんなのどうでもいいんだよ。
 何故だか知りたい?

ジェイドン
 僕の作品が君の人形のような最高傑作に並び立つことは決してないからさ!

ジェイドン
 彼みたいに完璧で美しくなることは絶対にない! 僕の作品は全部時間の無駄だった!

ジェイドン
 その天使のような姿を目にした瞬間から分かってた。その完璧さは神さまだけが作り出せるものだ!

ジェイドン
 だからこそ、彼は僕のものになるべきなんだ……

ジェイドン
 彼は僕のものだ! 君は彼の潜在能力をドブに捨てている!

ジェイドン
 ……分かった。僕にはもう他に選択肢はないようだ。

ジェイドン
 彼を手放す気がないのなら、力づくで奪ってやる!
 覚悟しろ、プレイヤー!
 今日が君の最期の日だ。

ジェイドン
 そして僕は、僕のものを手に入れる!


【Jadon戦】


【戦闘終了後】
ジェイドン
 そんな。
 けど、どうして……?

ジェイドン
 どうして、君が……?

ジェイドン
 こ……こんなの卑怯だ! ぼ、僕は……
 僕はまだ……いいから彼を僕によこせ!
 僕には彼が必要なんだ! よこせよ!

バッター
 お前の負けだ、ジェイドン。
 このエリアはお前の支配から解放された。

ジェイドン
 い、嫌だ……僕に勝たせて! 君には分かんないだろ、僕が彼を必要とする理由が!

※ゲーム冒頭で「Don't Disable Add-ons(アドオンは使えるようにする)」を選択していた場合
ジェイドン
 ……ただ負けるなんてお断りだ! 君を奪えないなら、君のその玩具を奪ってやる!

ジェイドン
 これ無しの君なんて無意味だ、もう君は要らない! この清き力があれば……

ジェイドン
 よくも僕の邪魔を!
 薄汚いバットで殴りかかろうとしてないで僕に話をさせろ、このクソ……

ジェイドン
 うぅ、気分が。気が変わった、今すぐ逃げたほうがいい! あ、ああ、君はもう要らないよ、だから逃げて!

ジェイドン
 ぼ、僕は欲しいものは手に入ったんだ、ほ、本当だ。僕はもう……君の……人形なんか……

ジェイドン
 あぁぁアアア! なっ、何したんだ?!

ジェイドン
 ち、違う、違うんだ! そんなつもりじゃなかったんだ! 冗談だったんだ、本当だよ! 僕がなんとかする! お前が出てくる必要は無いんだ、頼むよ!

ジェイドン
 もう待てない! 君は僕の手でぶっ潰す!

ジェイドン
 君は死に、その身体は僕のものになる! 僕のものに!!!


【Jadon(?), Alpha, Omega戦】


【戦闘終了後】
ジェイドン
 き、君は……

バッター
 お前の負けだ、ジェイドン。二度と目を覚ますな。

ジェイドン
 ……お、お願い……やめて……
 僕のせいじゃない。あ、あれが……僕の中にいるアレがやったんだ! アレが望んだことなんだ!

ジェイドン
 こ……こんな風に死ぬなんて嫌だ。
 君の手でなんて! 裏切りだ!

ジェイドン
 近寄らないで! お願い!

バッター
 このエリアは浄化された。


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 迷い、恐れ、お前は世界から身を隠した。お前の悲しみは、お前に手を差し伸べようとした者たちへの怒りに変わった。内側から寄生虫に喰い尽くされ、お前は奴の意のままとなった。


 前の者と同じく、お前もまた深い悲しみから逃げ出し、世界が壊れていくのを許した。お前の手によって無実の者たちが苦しめられた。


 二度と同じようにはさせない。



 プレイヤー、ゾーン3が待っている。
 前と同じように、そこへ行って最後のエリアへの道を開くんだ。


 もうあまり時間がない。は再び騒乱を引き起こそうとしている。


 急いでくれ。


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☆ジェイドン撃破後の娯楽エリア

追憶その1(中央エリア・カフェ左側の隠し部屋)
ジェイドン
 ここで何してる? どうして僕がここにいるって分かったんだ?! 出てけよ!

マラキ
 このエリアのどこかにいる気がしたんだ。泣き声が聞こえてさ。ハハ……

ジェイドン
 ……帰りなよ。君のことまで他の人みたいに傷つけたくない。

マラキ
 何の話だ? ジェイドン、お前は誰のことも傷つけちゃいない。ほら、病院に戻ろうぜ。まだ寝てないと。

ジェイドン
 違うんだ、君は分かってない。僕の中には化け物がいて、君を殺させないようにするので精一杯なんだ。僕が正気を失う前に帰って。

ジェイドン
 僕はここにいないといけない。化け物は僕をじわじわと喰らってる。いつまでこいつを留めておけるか分からない。

マラキ
 ジェイドン……お前の中に何かがいるのなら、医者がそいつを追い払ってくれるさ! 医者がダメでもガイウスがなんとかしてくれるかもしれない。大丈夫だよ。

ジェイドン
 追い払えるもんか。こいつはもう僕の一部だ。こいつを追い払ったところで他の誰かを傷つけるだけなんだから、僕の中にいたほうがマシだ。

マラキ
 訳の分からないことを言うな。オレはお前を連れて帰る。出血が酷かったせいで変なものが見えてるんだよ。絶対そうだ。

ジェイドン
 出てけって! 君のダメなところを見てると化け物がますます僕を食い散らかしていくんだ!

ジェイドン
 僕のことは放っといて! お願いだから!

ジェイドン
 もう来ないで。君の悲しい顔なんて見てられないよ。

マラキ
 それがお前の望みなら分かったよ! 放っておいてやるよ、その病んだ頭の中ででっち上げた何かと一緒にさ。

マラキ
 この状況をどうにかする気になったらオレのとこに来い。それまではここでウジウジしてろ、オレは知らないからな!

ジェイドン
 ……僕は死にたかったのに、君はそれすら許してくれない。きっとこれも自業自得なんだ。


追憶その2(北西部・劇場舞台裏)

ジェイドン
 エイブラム、君は分かってない。
 ここは僕の誇りであり喜びだった。

ジェイドン
 今のこのありさまを見て。僕を見てよ!

ジェイドン
 アレはもう少しで僕を殺すところだった。僕はたくさんのものを失って、収拾をつけることもできない!

ジェイドン
 歩けもしない状態がどんな気分か、君は知らないだろう、エイブラム!

ジェイドン
 君が気にかけてくれてるなんて思ってないけどさ。
 どうしてわざわざ僕のところに?

エイブラム
 気にしているとも、ジェイドン。お前の治療ということ以外にここに来る理由なんてないだろう? マラキがお前をひどく心配しているのに、お前はこのエリアから離れようとしない! 一体何から逃げているんだ?

ジェイドン
 ……。

ジェイドン
 僕はガーディアンに向いてないよ。この騒動がそういう場だとしたら僕は戦士ってタイプじゃない。放っといてくれ。

エイブラム
 確かにあの実験でお前は多くを失ったが、我々でその傷を癒すことはできる。完全に失ったわけではない、そうだろう?

エイブラム
 お前の技は素晴らしい! お前とマラキが共闘すればきっと奴らを押し返せる! マラキには力があって、お前には心がある。どちらも同じくらい強いものだ。

ジェイドン
 出ていけ。君の助けは要らない。
 誰の助けも情けも要らない。

ジェイドン
 こんな状態のエリアは僕の手には負えない。誰か他の人に頼んでよ!

エイブラム
 ジェイドン、これはお前にしかできない。お前の天命なんだ! 世界が滅びようとしている時に暗がりに隠れている場合じゃない。

ジェイドン
 ……僕たちをあの化け物どもの前に放り出す前によく考えるべきだったね。自分の汚れ仕事に専念しなよ、臆病者。僕のことは放っといてよ、あいつみたいに。


追憶その3(北部・ファンハウス肖像画エリアの隠し部屋)

ジェイドン
 ……ああ、見た。見てなかったと思う? 何人たりとも僕の目からは逃れられない……僕たちの目からはね……

ジェイドン
 あんなの見たことない。彼は完璧だ。僕は……僕は、彼を手に入れる。

ジェイドン
 馬鹿だな、もちろん分かってるよ! 彼を使えばこの身体の衰弱を食い止められる! 彼は僕たちを生き永らえさせるだけの生命力を持ってる。

ジェイドン
 けど……ちょっとだけ遊ばせてよ、いいでしょ? 遊び相手なんてしばらくいなかった。彼はここの静けさを忘れさせてくれるいい遊び相手になるよ。

ジェイドン
 これだけは許して! 君は僕から他の全てを奪ったんだから! ねえ!

ジェイドン
 僕がバラバラになる前に、楽しませてよ……


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●市街(The City)

☆教会
教会内東部・デリラの部屋
デリラ
 話は聞いたわ。娯楽エリアのガーディアンを倒したんですって?

デリラ
 よくやったわね。お父さまが聞いたらきっと喜ぶわ。

デリラ
 何か訊きたいことはある?

【→Jadon?(ジェイドンとは?)】
デリラ
 遊び好きのガーディアンだったんだけど、ある時からだんだんと……サディスティックな感じが強くなっていったの。

デリラ
 彼は他人を操る力を持っていたし、あなたもやられちゃうんだろうなと思ってたら、この通り無事! 感動したわ!

【→Next Zone?(次のゾーンは?)】
デリラ
 次の目的地はゾーン3よ。あそこは穢れに呑み込まれる前からすでに不浄の場所だった。

デリラ
 今はどんな地獄が広がっているのか、想像するほかないわ……

デリラ
 穢れた中毒者たちの末路なんてそんなものよね。


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☆市街の演台

ルゴシ
 またしてもよくやってくれた! かの死馬は堕ち、恐怖に満ちた暗闇の宮殿もまた彼とともに崩れ去った。

ルゴシ
 月明かりに照らされた舞台でひらめくジェイドンの声は、アルベラでもっとも美しい音であると言われていたのだ。

ルゴシ
 どうした、友よ? 地獄の底を抜けてきたような顔をしているが。

ルゴシ
 ああ、話さなくてもいい。過去は過去のままにしておいたほうがいい時もある。

ルゴシ
 少し休憩してはどうだ。正義は決して眠らないが、生者たる我々は残念ながらいずれ無に身を任せなければならない。

ルゴシ
 良い夢を……そして、お前があの忌まわしき偽りの神から自由とならんことを。


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☆南側・ザッカリーの店のジェスカ
【→Who was Jadon?(ジェイドンとは誰だったのか?)】
ジェスカ
 エリアの管理を任された愚か者の一人だよ。先の者と同様に彼が失敗したのも無理はない。己の内なる弱さに打ち勝つには、二人はあまりにも感傷的だった。

ジェスカ
 二人には様々な噂があった……真実であるとは考えにくいが、二人は長い時間を共に過ごしていたというのだ。

ジェスカ
 二人揃ってこの地を穢す怪物に取り憑かれていたこととも整合する。相棒は死ぬ時も一緒になるものだ。

【→Explain the next zone(次のゾーンのこと)】
ジェスカ
 次はゾーン3が待っている。かの工場はいまだに敷地を広げているが、中では一体何が起こっているのやら。

ジェスカ
 勤勉なる獣の宮殿には暗い影が蠢いている。信頼できると確信できる相手でない限り、決して信じてはいけないよ。