故Felix The Judge氏制作のOFF派生作品「HOME (ver1.0.4)」の邦訳記事です。
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※性別は男性を選択、プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→ゾーン3:エリア3&エリア4)
(次→ゾーン4:病院&HQ)
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ジャッジ
さて、プレイヤー。我々はこれまで3人のガーディアンを説得した。
ジャッジ
もう一人、赴かねばならないガーディアンがいる……
ジャッジ
しかし、まずはゾーン0へ向かってくれ。話し合っておかねばならぬことが山積しておる。
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●ゾーン0
ジャッジ
アラン、
ジョズリン、
お前たちはここで待っておれ。
ジャッジ
我輩とヴァレリーには、話し合わねばならぬことが山ほどあるのだ。
ジョズリン
あら、そーお……いいわよ。二人でごゆっくり。
アラン
……。
ジャッジ
ああそうだ。忘れておった。
ジャッジ
*アランの沈黙状態が解けた*
アラン
あーーー……
アラン
よーしいいぜ。オレをこのボケた猫ダンサーと一緒に置いてけよ。このアランがそんなこと気にするかご覧あれ、だ。もちろん気にしやしねえさ。
ジャッジ
さて、愛しき弟よ。粗末なる地下室へよくぞ来た。あらゆる悲しみと苦悩を拒む我が要塞へ。
ジャッジ
我輩は長い間、この淡黄色のゾーンで独りで暮らしていた。こうした部屋を作り、掘り進めながらな。
ヴァレリー
パブロが? これは全部あなたが作ったんですか。でもどうして? この世界で探索すべき場所がたくさんあったでしょう。
ジャッジ
我輩は疲れた、彼の者が我輩を先へ先へと進ませようとするゆえ、四肢が萎えておる。
ジャッジ
お前は先頭に立ってみたくはないかね? お前なら必ずや優秀なリーダーになれよう。
ヴァレリー
遠慮しておきますよ、パブロ。
それで……プレイヤーでしたっけ?
ヴァレリー
その人は誰なんです?
ジャッジ
人形使いだ。プレイヤーはこの地の真の英雄。プレイヤーの役目は、我々が確実に使命を果たせるようにすること。
ジャッジ
我々の旅を定める任務と義務の循環。これまで素晴らしい仕事をしてくれておるよ。
ジャッジ
我輩は、一種のデジャヴュが我輩の安寧を侵しているような気がしておる。まるで全てが間違いであるかのような……我輩はこの世界を既に一度生きておる。そう感じるのだ。
ジャッジ
何年も前にザッカリーに言われたことがある……我輩はいつか傀儡になるであろうとな。もちろんその時は、我輩もその仮面の顔に向かって笑い飛ばしたものよ。
ジャッジ
今となっては笑い方を覚えているかも危うい。
ジャッジ
穢れた世界、と呼べるものがあるとすれば……
ジャッジ
この地獄の浮島、我々の眼前に広がる生ける黄泉の国のこと。
ジャッジ
誰一人幸せではない、目を見れば分かる。みな怯えておる。ヴァレリー……我輩はもう、これ以上続けたくない。
ヴァレリー
なら続けなければいい。何がここに留まることを阻んでいるんです?
ジャッジ
我輩には選択肢が無いのだ。プレイヤーが操り手であり、我々には使命がある。我々は進み続けなければならぬ。
ヴァレリー
ああ……
ジャッジ
ジョズリンとアランはどうしておるだろうか……
ジョズリン
ねえねえ。
ジョズリン
ここがどこなのか知ってる?
ここ、なーんにも無いわね。周りは水浸しだし。
アラン
さあ、よくは知らん。生き物はいねえみたいだな。言わせてもらやあ退屈なところだぜ……
アラン
オレたちの友にはお似合いの家だ。
ジョズリン
それで、あなたはどうやってあのニヤニヤ顔の猫さんと一緒になったの?
彼のお名前は?
アラン
あいつは自分のことをジャッジって呼んでる、控えめに言っても変なあだ名だよな。本名はパブロだったと思うけど、その名前は嫌ってるらしい。
ジョズリン
彼との旅はどう? 一緒に楽しいことたくさんしてる?
アラン
そんな奴がいるなんて思ってもみなかったような化け物どもと戦ってきたよ。この世界のことが本当にたくさん知れた。
アラン
オレたちはゾーン1のリーダーと戦う羽目になった、正確に言やあゾーン1のガーディアンだな。
アラン
バカな野郎だったぜ。作業員を散々怒鳴りつけてよ。奴らをつまみ上げて揺さぶって、真正面から怒鳴りつけることもあった。
アラン
ぶっ倒してもすまねえって気分にはならなかったな……
アラン
その後、オレたちはあいつの弟を助けることになった。ゾーン2のガーディアンとも戦ったぜ。そのガーディアンてのがデカい鳥でさ。
アラン
オレは鳥が大っ嫌いなんだ、おかげであんな強そうなバケモン相手でも戦う勇気が湧いたよ。
アラン
そしてオレたちはゾーン3に行き、あんたと会った……
アラン
何でまだあいつと旅を続けているのかはオレにもよく分からねえ。たぶんそりゃ、あいつのイマジナリーフレンドのプレイヤーのせいなんだろう。オレはあいつと繋がってる気がする。
アラン
それに、ジャッジはオレがおかしくなってた時にまでオレの命を救ってくれた。
そいつは尊敬すべきことだ。
ジョズリン
あなたって時々すっごく賢くて正しいこと言うわよね。てっきりあなたのこと、ただのみっともない歯してニヤニヤ笑う無愛想な猫さんだと思ってたわ。
アラン
……。
もっと酷いことを言われたこともあるぜ、多分。
アラン
で、その話題になったから聞くけど。
あんたは何であんなにすぐにオレたちの旅についていくって決めたんだ?
ジョズリン
何でかな。独りは寂しいもの。
亡霊さんはいいプレゼントなんてくれないしね、あたしはまだパブロがプレゼントをくれるの待ってるのよ。
アラン
あんた、ジャッジがお返しにプレゼントをくれるかもと思ったからガーディアンと戦う気になったのか?
ジョズリン
そーよ。
ジョズリン
それに、あのニヤニヤさんの問題解決に協力してあげれば、あたしのご主人さま探しを手伝ってくれるんじゃないかなって思って。
ジョズリン
あの人は絶対にゾーン3に居ると思ったんだけどな。あたしの尻尾があの人の気配を痛いほど感じてたのよ……名前も覚えてないけど……
アラン
へぇ……そりゃ悲しいことなんじゃねえの。
オレは飼い主なんていたことねえから、どういうものなのか知らねえけど。
アラン
あの兄弟、早くしてくれねえかな。オレはもう出発の準備はできてる。
ジャッジ
来るがよいヴァレリー、我々は行かねば。
ジャッジ
アラン、ジョズリン。出立の時間だ。
ジョズリン
上よ!
ジャッジ
プレイヤー、これが最後の行程だ。
ゾーン4が、我々の行かねばならぬ最後の場所。
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もうすぐだ……プレイヤー。
君は、この先に待つ旅への覚悟は出来ているかな?
真実を知り、君の労力の結晶を目の当たりにする覚悟が?
……それは時間だけが知っている……