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OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

ONE Demo4.5 【分岐版】ゾーン3:悪夢の世界その1「遊戯室」(Play Room)

Chimakiisane氏制作のOFF派生作品「ONE (Demo4.5)」の邦訳記事です。
ゲームのダウンロードはこちらから。
※性別は男性を選択、プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※各種隠し&分岐イベントのフラグを立てた状態でのメインストーリー+一部サイドストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※各フラグについてはここにヒントをまとめています。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→【分岐版】ゾーン3:エリア1~エリア4(悪夢の世界手前まで)
(次→【分岐版】ゾーン3:悪夢の世界その2「記憶の部屋」

 

 

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  「パパ?」
  「ん?」
  「ドゥが生まれる前ってどんな感じだったの?」
  「……」
  「あの頃は……まだ良かったよ……」

 

  「パパ……?」
  「パパ、どこ行ったの……?」
  「ドゥ、ひとりぼっちはいやだよ……」


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ドゥ
 わあ!

ドゥ
 やだ! やだよ! ウソだ! わるい夢だ!

ドゥ
 ホンモノなんかじゃない!

ドゥ
 で、でも……あれ……あれは……

ドゥ
 やだぁ!


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  「パパ……?」
  「パパ、地下室からなにかきこえたよ。」
  「ドゥ、地下室には近づいてはいけない。」
  「あそこにはモンスターがいるからな……」


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  ついにここまで来たわけか……

  恩知らずの、不愉快な……
  穢れた子……

ドゥ
 パ……パパ……?

  お前は、失敗作以外の何者でもない……

ドゥ
 し……失敗……?

  俺は、お前を作るべきではなかったんだ……

ドゥ
 う……ウソだ、そんなのウソだ……

  俺はただ、俺の狂気を癒すためだけにお前を作った……
  お前のことを愛していたわけじゃない……

ドゥ
 ウソだ……ウソだもん!


 あいつの言うことなんか聞いちゃダメだ、ドゥ。
 あいつはお父さんじゃない!

ドゥ
 その声……きみ……ドゥを助けてくれるの……
 でも……でも、きみはだれ? ドゥを助けてくれるのはだれ?


 ぼくはずっとそばにいたよ。


 ぼくが喋れるのはここだけだ。

ドゥ
 ボタン?

ボタン
 あの生き物はザッカリーじゃない。
 あいつはニセモノだ。本物じゃないよ。

  何が真実で何が偽物か、お前にどうやって分かるというんだ、布切れの生物よ?

  お前自身は本物だと誰が言える?

ボタン
 ウソをつくのはやめて正体を現せ!

  ……。

  いいだろう……

  こんな芝居は長く続かないと俺も思っていた。

ドッペルゲンガー
 その通り。

ドッペルゲンガー
 俺は君たちをここに閉じ込めるために作られた。
 君たちの旅をこれ以上先に進ませないために。

ドッペルゲンガー
 俺の計画がバレた以上、そろそろ計画を実行した方が良さそうだ。

ドッペルゲンガー
 行くぞ!

 

ドッペルゲンガー戦】
ドッペルゲンガー
 お祈りするんだな、砂糖の子。

ドッペルゲンガー
 君のゲームは、俺の家たるこの悪夢の空間で終わるのさ。


ドッペルゲンガー
 なっ!?

ドッペルゲンガー
 俺の身体が崩れていく……

ドッペルゲンガー
 イヤだ! こんなはずじゃない!

 

【レセー戦】
レセー
 ド……ドッペル……
 お前……お前、あの子を壊したな!

レセー
 なんてことを!?

ドゥ
 な、なにが?

ドゥ
 き、きみはだれ?

レセー
 ボクは痛みの具現者、真にきみを止めるために遣わされたもの。お前がぶっ壊したのはボクの友だちだ!

レセー
 ボクの、たった一人の友だちだ!

ボタン
 なんだか変だ……

ボタン
 彼の後ろにいるアレ……

ボタン
 彼があの影のモンスターを操ってるのかな?

 

【戦闘終了後】
  オルゴールを見つけた。

レセー
 そんな……お前が、どうしてボクに勝てた?

ボタン
 キミは、本当にぼくたちを殺したかったわけじゃない。

レセー
 ……。

ドゥ
 ドゥ、知ってるよ……

ドゥ
 ただ、誰かに……いて欲しかったんでしょ……

ドゥ
 日記、見たよ……

ドゥ
 わるい子じゃない、たださびしかっただけ……

レセー
 だから何だよ……そんなのもう関係ない……
 ボクはもうこの世界にはいられないんだから……
 この悪夢が、ボクを喰らい尽くしちゃう……

レセー
 ボクは何もかも失った……

ドゥ
 そんなことないよ。まだ友だちになれるよ……

レセー
 ……。

ドゥ
 ドゥは友だちだよ、消えちゃった後だって……

ドゥ
 せ……せめて、消えちゃう前に友だちになろうよ……

レセー
 あ……ああ……

レセー
 あ……ありがとう……

レセー
 おねえちゃんに会ったら……伝えて……

レセー
 大好きだよって……

ドゥ
 ……。

ドゥ
 ブライト、無事だといいな……


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ブライト
 バ、バカな! こ、こんなのありえねえ!

ブライト
 この場所! 何でここに!?

 

ブライト
 ……。

  この場所は、君の記憶の通りかね?
  素敵な思い出が蘇るかね?

ブライト
 こんなとこ、居たくねえ……

  おや、しかし君を逃がすわけにはいかないね。君はここに居なくてはならない。
  私たちと一緒にいるんだ……一緒に……一緒に遊ぼう……

ブライト
 黙れ! 黙れって! オレを放っておいてくれ! オレの頭の中から出てけ!

 

ブライト
 スイッチがある。押すか? →【はい】

ブライト
 なっ!? そんな!
 何が起きてるんだ!?

チャハル
 何て脆い、ちっぽけな生き物なんだろうなあ、お前はよ……

オキュライ
 儚く弱い……彼らの言った通りだ。

チャハル
 こいつもどうしてこんなことを続けてるんだか。
 自分自身を救う方法を探してるんだろうが、無駄な努力だぜ。

オキュライ
 どこへ行こうと、どれだけ足掻こうと、こいつは永久に死の運命から逃れられん。

ブライト
 違う! そんなことない!

ブライト
 今は分からないけどきっと方法を見つけてみせる!
 生き延びる方法を!

ブライト
 きっと……きっと見せてやる……
 きっと方法を見つけてやる……

ブライト
 お前は! お前がこいつを仕掛けたんだな!?


 もう諦めたまえ……

ブライト
 な、何だと?


 君にもはや希望はない。
 君の求める答えなど見つかりはしない。

ブライト
 そんなこと分かんねえだろうが!


 分かっていないのか?
 君には何も無い。これからもそう。最初から君には何も無かった。


 最後に待つのは己の破滅のみ。

ブライト
 黙れよ! お前は間違ってる! お前らみんな間違ってるんだ!


 何と愚かで……無知なることよ……


 縫い目の解れるが如く、君の存在はゆっくりと崩れ落ちる。避けられぬことを遅らせることはできても、結末はひとつきり……


 惨めな最期を迎えるだけなのだ……

ブライト
 違う……違う!!!


***************************


ボタン
 もう先に進もう。

ボタン
 キミと話せて嬉しかったよ、ドゥ。悲しいけど、ここを出たらもう無理なんだ……

ドゥ
 いいよ。ボタンはいつだってドゥといっしょだよ。

ドゥ
 ブライトを探しにいこ。

ドゥ
 ……。

ドゥ
 このオルゴール……パパのだ……

ドゥ
 なんでこれを持ってたんだろ?


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☆隠された家(Hidden Home)
 「な……なにをしたの!?」
 「君たちは私のゾーンの者ではない。ゆえに、君たち侵入者の対処は私が行わなくてはならない……


 「この……」
 「この報いは必ず受けさせてやる!」
 「そのような真似は止せ……
 「この子の命は今や私の手の内にある。私に歯向かう気なら、ここでこの子を殺してやろう……
 「しかし、君たち二人は役に立つかもしれないな……
 「……


 「完治はしてないけど、傷はほとんど治ったみたいね……」
 「気分はどう……?」
 「ボクたち、逃げちゃダメだったんだ……」
 「逃げちゃ……」
 「逃げなきゃダメだったのよ……」
 「ほかに選択肢は……」
 「……」
 「あいつ、どうしてボクたちを見逃したの?」
 「私たちが役に立つと思ったようね……でも、あんな穢れた人間の命令なんかお断りよ」
 「……」
 「私がなにか策を考えてみるわ……」


 「あいつを……どうするの?」
 「なにがあったのかは分からないけど、あの男はあなたの能力の一部を得たようね。まるで……」
 「まるで?」
 「あなたの一部を奪ったみたい……」


 「外の様子が変だ……なにがあるのか分かってると、あの親しげな感じが好きになれない……もうボクのものじゃないんだな……」
 「おねえちゃんは戻れるときになったら戻ってくるって言ってたけど、しばらくはあいつの言うことをやるしかないみたいだ……」
 「あいつ、嫌いだ……」
 「この仮面、きみのために作ったんだ」
 「やりたくないけど、ボクたちはあいつが言ってた男のフリをしないといけない。そいつの姿を真似られるのはきみだけだ」


 「ああ……ボクはこの恐ろしい場所から出ることすらできやしない!」
 「……」
 「最初はきみが独りでやらないといけないみたい。あの子を観察して、学ぶんだ」
 「きみがあの子と関わる必要はないけど、少なくともあいつの望み通りのことをやってるってところを見せてやって」
 「ボクがここまで弱ってなきゃ、ボクの力を少し見せてやったんだけど……ボクの役割を……」
 「……」
 「あの子、ボクたちの助けになると思う?」


※オルゴール
 「早く戻ってきて、おねえちゃん……ボクはあとどのくらい持つか……ボクの身体はすぐにでも崩れ落ちていきそう……」
 「おねえちゃんは……おねえちゃんは、ボクを忘れたの? あの男はボクを忘れたの?」
 「い……イヤだ!」
 「こんなことやりたくない!」
 「ボクは家に帰りたいだけなのに……もう一度故郷を見られるかどうかも分からない……」
 「きっと今しかない……行こう、ドッペルゲンガー……」
 「大好きだよ、おねえちゃん……ボクのこと忘れないで……」

ドゥ
 ……。


***************************


ドゥ
 き……きみはだれ……?


 ……。


 どうして?

ドゥ
 え?


 どうしてきみは、苦しい状況に身を置き続けるの?


 その苦しみも痛みも、全てはあの人を見つけるため? きみをこんなおぞましい世界に生み出したあの人を……

ドゥ
 だ、だってドゥはパパのこと大好きだから……

ボタン
 キミは……誰と話してるの……?


 大好きだけど、でも心の奥底ではもう止めたい、諦めたいと思ってる。安全で、悪いことも怖いことも何ひとつない自分の家へ帰りたいと思ってる。


 でもね、たとえ家に帰ったってぼくたちは独りぼっちなんだ。パパもいない、友だちもいない。プレイヤーだってしばらく経ってもまだぼくたちと一緒にいてくれるかは分からない。

ドゥ
 やめてよ!


 ぼくたちはあの人とは違う。ぼくたちは誰とも違う。


 「ドゥはドゥだよ」って? きみにとってはそれは単なる言葉に過ぎないのかもしれない、けど本当は、ぼくたちはあの人にすら理解不可能なものなんだよ。


 あの人はぼくたちのことを恐れているかもね? きみもきみ自身のことを恐れているのかも? ぼくたちはとどのつまり、怪物なんだ。
 最初は違ったかもしれないけど、あの人を探して旅を続けるうちにぼくたちは血を流した。


 ぼくたちが殺した怪物たちは悪いやつだったかもしれないし、良いやつだったかもしれない。ぼくたちにはそれは分からない。ぼくたちはただ、あいつらがぼくたちを傷つけ、邪魔をしたから殺した。

ドゥ
 やめてよ! ウソいわないで!

 

【フェイク=ドゥ戦】(訳注:作中ではThird Eyeを使っても名前は分からないが、システム上の名前は「Faux Doux」。)
フェイク=ドゥ
 それでもきみはやっぱり苦しみの中に身を置き続けるの?
 きみの選択は理解不能だね……

 

【戦闘終了後】
フェイク=ドゥ
 きみが認めなくったって、否定しようもなくきみは恐れている。

フェイク=ドゥ
 穏やかな我が家の外で何がぼくたちを待ち受けているのか、ぼくたちには見当もついていなかった。でも、ぼくたちは最初の一歩を踏み出してしまった。ウサギの穴に落ちてしまった。

フェイク=ドゥ
 ぼくたちはモンスターと遭遇し、友だちを作ったけれど、ぼくたちが夢想する世界の認識は、ぼくたちの頭の中だけで行われていること。

フェイク=ドゥ
 ぼくたちが同じになることは絶対に無いかもしれない、でも先に進み続けよう、いいね?
 先に進み続けよう、ぼくたちのパパを見つけるまで……

フェイク=ドゥ
(勝った場合)諦めてはいけないよ。
(負けた場合)進み続けるんだ……どんどん先へ……

ドゥ
 ……。

ドゥ
 いこ……