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OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

HOME ver1.0.4 ゾーン1:ダミエン&ペンテル(Damien&Pentel)

故Felix The Judge氏制作のOFF派生作品「HOME (ver1.0.4)」の邦訳記事です。
ゲームのダウンロードはWindowsこちらMacこちらから。
※性別は男性を選択、プレイヤーの名前は「プレイヤー」に置き換えています。
※メインストーリーのみの翻訳です。実際にプレイしている際の補助として使うことを想定して作っています。メインストーリー以外の要素(NPCの会話、謎解きなど)は是非プレイして確かめてください。
※OFF非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。意訳・超訳・誤訳あり。
(前→プロローグ:ゾーン0
(次→ゾーン1:シャチハタ&アルマ

 

 

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☆ダミエン
エルセン
 あ……あれ……またビジターの方が?

ジャッジ
 また?

エルセン
 あの……その……煙鉱山へようこそ。

エルセン
 あの……あなたが誰か伺っても?
 どなたかの飼い猫ですか?

ジャッジ
 否。我輩はジャッジ。

ジャッジ
 ゾーン0のガーディアンだ。
 ゾーン0のことは聞いたことがあるかね?

エルセン
 ジャ……ジャッジ? 
 ガーディアン……?

エルセン
 いずれにしても、猫がここで何をしているんです?
 審判者さんが何をしようというんですか?

ジャッジ
 ヒトの姿をせし聡明なる肉袋どのよ、我輩はこの世界を守りたいと思っておる、そのためにゾーン1のガーディアンを探しておるのだ。

エルセン
 はあ……誰があなたをここへ?

ジャッジ
 誰でもない。我輩は自分の意思でここに来た。プレイヤーが我輩を支援してくれている。

エルセン
 はあ。そのような方は知りませんが……すごく重要な方みたいですね……

エルセン
 えと……今いるのはダミエンの煙鉱山です、ゾーン1の南側に当たります。

エルセン
 ここで僕たちは作業員を坑道の奥に派遣して、地面から金属を掘り出し、地中に溜まっていた煙を外に出しています。

ジャッジ
 説明調のお喋りは結構! 我輩、人々の暮らしぶりは知っておる。とめどない話で我輩の耳を塞がずともよい。

ジャッジ
 我輩が知りたいのはただひとつ、ゾーン1のガーディアンの居場所だ。
 我輩はあやつに話がある。

エルセン
 はあ……あの人なら鉱山を抜けた先にいると思います……
 でも、今は封鎖されているんです。すみません……助けになれなくて。


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バッター
 亡霊の主を見たか?

ジャッジ
 どういう意味かね?

ジャッジ
 本当のことを話すのは実に心苦しいが、この近辺では人も亡霊も見かけてはおらぬ。

バッター
 ううむ。居る可能性がある場所は?

ジャッジ
 我輩はここに着いたばかりでな、そのような者が居そうな所など分からん。


ジャッジ
 幻影ども?!

 

【※チュートリアル戦】

 

バッター
 手こずったな。

ジャッジ
 申し訳ないが、我輩は亡霊退治を生業としているわけではないのだ。

ジャッジ
 お前もそんな風にバットを抱えてぼんやり突っ立っていないで、プレイヤーを手伝えばよかったのではないかね。

バッター
 私には関係の無いことだ。

バッター
 よし、ここにはもう亡霊はいない。私は使命に従い先へ行く。また会おう、ジャッジ。


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エルセン
 最近、鉱山に亡霊が出るようになったんです。危ないですよ。

ジャッジ
 そのことは実によく承知しておる。

エルセン
 あの男の人、どこからともなく現れて……
 バットみたいなもので亡霊たちを倒しちゃいました。

エルセン
 驚きました、亡霊って消えるときにうめき声を上げるんですね!

エルセン
 僕、亡霊は触れないものだと思っていたんですが……

ジャッジ
 よーく分かった、我輩は行かねば。

エルセン
 なら、その……気をつけてくださいね、地下では獰猛な猫も目撃されてます。あなたならどうにかできるかもしれませんね。猫ですから、でしょう?


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☆ペンテル
エルセン
 え……えっ?

エルセン
 みんな、どうやってあの煙鉱山を抜けてくるんだろう?

ジャッジ
 バットを振り回す若者が通らなかったかね?

エルセン
 え……え……ええ、亡霊の主を探しているとか……どうも道に迷っているみたいでした。

ジャッジ
 おうおう、あやつは確かに口数は足りぬし脳味噌はさらに足りぬ男だからな。あやつの行き先を教えてもらえるかね?

エルセン
 あのう……それはできません。

ジャッジ
 何故?

エルセン
 あなたは誰です? 女王さまに派遣された方ですか? それともデーダンに?

ジャッジ
 デーダン? ああ、そうだった。あやつがこのゾーンのガーディアンであった。

エルセン
 ぼ……ぼく……喋りすぎた。

エルセン
 クビにされちゃう。

ジャッジ
 この話は忘れたまえ。バッターの行き先を教えよ。

エルセン
 あの人は……うううう……あの人は……

エルセン
 いま……いまですね……その……大きな牛小屋に亡霊が居るんです。あの人はそれを倒しに行きました。

ジャッジ
 牛小屋?

エルセン
 あ……その……はい……
 右手の方にある……

ジャッジ
 よろしい、大変貴重な情報をありがとう。


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エルセン
 お……お疲れさまです。

デーダン
 一体何が起きてやがる。

エルセン
 男の人が……来まして。今は牛小屋にいるんですが。

エルセン
 あ、あの亡霊たちを……その人が……何とかすると。

デーダン
 そのバカはいつからそこをウロついてんだ?

エルセン
 そ……そこまで前の話では。

デーダン
 やっぱりな。てめえらは何も知らん。役立たず共め。

エルセン
 彼は……亡霊を……倒すそうで……

デーダン
 今日聞いたくっだらねえ馬鹿馬鹿しい話の中でもそいつはズバ抜けてんな。無駄なほどによ。

デーダン
 てめえらは俺よりもそいつの方が格上だと思ったのか?
 俺より強い奴なんかいやしねえのに。

エルセン
 いえ……違います、そんなことは……

デーダン
 そうかい。もし俺より強い奴がいるなんて思ってやがったんなら、てめえのポジションを考え直さなきゃならんところだった。

デーダン
 ともかくてめえらは全員弱虫よ。

デーダン
 こいつは初めてのことじゃねえ、忘れな。
 そいつはおっ死んでる。

エルセン
 え、ええっ? あの人が生きて帰るとは……思っていないんですか?

デーダン
 当然だ。女王の官吏のほかに亡霊と戦える奴なんざいねえ。その自惚れ屋は女王の側近じゃねえんだろ。

エルセン
 では誰があの亡霊を倒してくれるというんです……?

デーダン
 俺ならやれた。
 俺はてめえらみたいな役立たずのクソとは違う。

デーダン
 てめえらは自分で何とかするしかなくなったってわけだ。

エルセン
 そ……そ……そんな……お願……

デーダン
 他に意見のある奴は?

デーダン
 いねえな。

デーダン
 俺はシャチハタに向かう。
 てめえらはここにいろ、精肉場の鎮圧は自分でやれ。

エルセン
 お願い……お願いです……どうか……

デーダン
 中にいる奴と喋ってるところを見たら、首を掻っ切ってやるからな。

エルセン
 やめて……ダメです……

デーダン
 じゃあな。


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ジャッジ
 猫がいるだと?
 この世界でこんな奇妙な光景を目にしようとは。

アラン
 また猫が……
 いや待て……あんたは違うな。

アラン
 ニヤニヤ笑いはでかいし……牙は尖ってる。オレよりも鋭い……

アラン
 毛並みもいい、明らかにここの連中じゃねえ……

アラン
 あいつらが来る……死んだ奴らが……
 不幸な最期だった……オレがやったんだ。そしてあいつらはオレに取り憑いた。

アラン
 あいつらの復讐への渇望は、オレの肉への渇望にも劣らねえ。

アラン
 あいつら、あんたの生きのいい肉を狙ってるぜ……
 オレがあいつらにしたのと同じように。

 

アラン
 あんた……あいつらを消したのか……オレの友だちだったんだ……

アラン
 罪深いが、オレがそのリーダーだった。オレが率いてたんだ。あいつらをご馳走にありつかせてやるはずだったのに、墓に送っちまった。

アラン
 感じる……また来る。

アラン
 あんたにここにいて欲しいんだろう……

アラン
 永遠にな……

 

アラン
 あ……あんた、強いな。

アラン
 みんな消しちまった……オレは自由だ。
 あいつらの亡霊はもう取り憑いてねえ……

アラン
 肉が欲しい……喉から手が出そうだ。

アラン
 全部よこせ……そしたら見逃してやる……

ジャッジ
 お前の要望に屈してその歪んだ性癖を満たしてやる気なぞ無い。

アラン
 そいつは残念だな……なら、あんたを食っちまうだけだ……

ジャッジ
 下がるがよい、哀れなる小さき者よ!

 

【アラン戦】

 

【戦闘終了後】
アラン
 止めてくれ……すまねえ。

アラン
 何もかも真っ暗なんだ……オレの骨は空っぽだし、胃は底無しだ。

ジャッジ
 何とも哀れむべき生き物よ。

アラン
 オレを連れてってくれよ、手伝うからさ。一緒なら食い物も見つかる……オレを餓えたままにしないでくれ。

ジャッジ
 偶然にもこのような奇妙な苦境に立ち会ったのだ……お前を我が審判の旅に加えよう。

ジャッジ
 プレイヤーよ……そなたもこの我が同胞を迎え入れることに異論は無いな? そうだろう?

アラン
 プレイヤーってのは誰だ? オレには他に誰も見えねえけど。

ジャッジ
 プレイヤーは全能のガーディアンだ。お前が我々の旅に加わるならば、あやつが我々を導いてくれよう。

アラン
 いいぜ、おかしな言葉を使う猫とそのイマジナリーフレンドのお仲間に加わろうじゃねえか。とりあえずはな……

 アランが仲間に加わった。


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ザッカリー
 おうおう、可愛らしい猫ちゃんたちだ。

ジャッジ
 何と?

ザッカリー
 俺も猫なんだぜ。客の足をカリカリすんのが好きなんだ。
 客が俺のことを見向きもしない時には、その懐に鼻をスリスリ。

ジャッジ
 ザッカリー、ふざけるのは止さぬか。

ザッカリー
 俺はザッカリーじゃない。お前さんと同じ可愛い猫ちゃんさ。

ザッカリー
 お前さんの行くところどこへでも赴いて、喉をゴロゴロ鼻をクンクン。

ジャッジ
 ザッカリー、その馬鹿馬鹿しい猫の仮面を取れ。笑えるほど間抜けだぞ。

ザッカリー
 分かった分かった……我らが友人のプレイヤー殿を笑わせようとしたんだ。それだけさ。

ザッカリー
 冗談はここいらにしよう、パブロ。分かってるだろ。俺は商人、お前さんは客だ。懐具合を見せてくれよ、俺も商品を見せてやるから。


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エルセン
 金属が穢れてる!
 金属が穢れてる!

ジャッジ
 何だと?

エルセン
 邪魔しないで!
 邪魔しないで!
 邪魔しないで!

 

エルセン
 ブッチャーが……
 来る……


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エルセン
 あの……ぼ、ぼく、もう行かないと。

ブッチャー
 肉だ……とっても綺麗に切り落とされて……

エルセン
 ち……近づかないで……
 ぼくは仕事に戻らなきゃ……

ブッチャー
 戻れェ!

ブッチャー
 血だ……何て美しいんだろう。

ブッチャー
 どんどん湧き出せ……
 ピュウとキレイに。

ジャッジ
 こ……この男の精神状態は、もはや元には戻せぬ。

アラン
 少なくとも肉は食えるな……あんな死体を腐らせちまうなんてもったいねえ。

ブッチャー
 おや。猫だ……こっちへおいで、子猫ちゃん。何て小さくて脆い身体なんだろう。包丁の重みで、君たちの小さな骨がボキッと割れるんだ……

ブッチャー
 すごくキレイだ。

ジャッジ
 邪悪なる者よ、貴様の血塗られた身をこの世界から消し去ってくれよう!

 

【バーントブッチャー(ペンテル)戦】

 

【戦闘終了後】
ブッチャー
 ああ……君たち、ひどいなあ……

ジャッジ
 この土地……旅をするのは実に久しぶりだがな。よもやこのようなおぞましい光景を見ることになろうとは。

アラン
 オレはもっと酷いものを見たぜ。

ジャッジ 
 ……。

ジャッジ
 今は先に進もう。このゾーンのもっと先まで行かねばならぬ。

 

ジャッジ
 メモだな。
 「声が聞こえる……亡霊たちが、僕の中に……声から逃れられない……彼らは、僕に殺しを求めている。」

ジャッジ
 「血、骨、肉……それをみんな綺麗に引き裂けと彼らは言う。声に抗えない、命令を聞かなければ。」

ジャッジ
 「-ペンテル」
 なるほど……あの屠殺者の名はペンテルと言うのか。このゾーンの亡霊は奴の頭に入り込み、作業員たちを殺させたのだ……実に悲劇的だ。


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エルセン
 おお。精肉場を鎮圧してくれたんですか?

ジャッジ
 うむ。悪しき亡霊どもの蛮行は今や制御可能な状態となった。礼は要らぬ。

ジャッジ
 このゾーンのガーディアンたるデーダンの向かった先を教えてほしい。

エルセン
 あ……あの人は、隣の地区にいます。
 いつもはトラムで行けるんですが……

エルセン
 残念ながら線路が封鎖されているんです。なので鉱山を通らないといけません。亡霊たちを鎮圧しましたから、今は開いてます。

ジャッジ
 感謝するぞ、良き作業員よ。