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OFF派生のまとめとか洋ゲーの和訳とか

SpaceCommunist版OFFtale(平和主義ルート:遺跡 その3)

SpaceCommunist氏作成のOFFtaleの邦訳記事です。
※UNDERTALEについては公式日本語版準拠ですが、OFFの世界観に合わせるため漢字メインにしています。
※OFFについては非公式日本語版未プレイにつき個人訳準拠です。

(前→遺跡 その2
(次→スノーフル その1

●出典OFFtale AU - RUINS (True Pacifist), Part 3

 

 

バッター
 女王の気配がない。
 彼女に電話しようか?

 → 【トリエルの電話】

 → 【口説く】

 プルルル……

トリエル
 あら? こんにちは、ニンゲンさん!
 電話の正しい使い方は知っていたみたいね。

バッター
 ああ。
 あなたは……


バッター
 ……魅力的だな?

トリエル
 ……!

バッター
 ……。

トリエル
 あなたって、面白いのね!

トリエル
 こんな年寄りで毛むくじゃらな、地底の世界の怪物を魅力的だなんて思うニンゲンさんがいるなんて!

バッター
 だろうな。

トリエル
 さあ、教えてちょうだい!
 どのわんぱくさんが、あなたにそんないたずら電話をかけるように言ったのかしら?

バッター
 ……集中力の欠けた誰かだ。

トリエル
 はいはい。
 まあ、その冗談については後で話すことにしましょうね。

トリエル
 慌てて家に戻ったから、あなたのことを忘れかけていたわ……
 焦げかけのパイを守らなきゃいけなくて。

トリエル
 でもね!
 何とかあなたの分の一切れは確保できたわ!
 あなたはお客さまだもの。

トリエル
 もしあなたが、私の家まで来ることができたら……
 それを食べて、あなたの旅についてお話しましょう!

トリエル
 ニンゲンさんの言葉で、「また後ほど」会いましょう!
 うふふ!

 ピッ!


バッター
 ……二度とこんなことはしないでくれ。
 頼む。


トリエル
 あら! いらっしゃい!
 いまちょうど、あなたが着くのを外で待っていようと思っていたのよ!

トリエル
 パイはいかが?
 きっと美味しいわ、約束する!

トリエル
 ちょっとだけ、あなたに聞いておかないといけないことがあるのだけれど……
 わたし、まだパイに香り付けをしていないの。

トリエル
 元々は、そのパイはわたしのお友達と、その弟さんに分けてあげるつもりだったのよ……

トリエル
 ……でも、焦げちゃったものはあんまり喜ばれないんじゃないかと思って。

バッター
 私もだ。

トリエル
 ああ、それならわたしはいい判断をしたわ。
 質問というのはね……

トリエル
 パイにまだパウダーをかけていないのよ。
 あなたは青とオレンジ、どちらがいい?

バッター
 ……。 → 【両方じゃダメ?】

バッター
 両方。

トリエル
 あらまあ、両方!
 それはとっても面白い答えね!

トリエル
 ついていらっしゃい、いま準備しますからね……


 (あなたは美味しいパイをご馳走になった!)
 (体力が全回復した。)


トリエル
 パイは美味しかった、ニンゲンさん?

バッター
 ああ。

トリエル
 それは良かった!
 こっちに来て、あなたと話したいことがたくさんあるの!


トリエル
 わたし、まだあなたの名前も聞いていなかったわね。
 あなたはどういう人なの、ニンゲンさん?

バッター
 バッターだ。
 ある神聖な使命を負っている。

バッター
 私はこの世界を救う。
 恐らく、不浄から。
 あるいは亡霊から。

トリエル
 世界を救う?
 どうしてわたしたちの世界が危険だと思ったの?

バッター
 ある人からそう聞いた。
 その人は私たちと共にいるが、あなたには見えない。

トリエル
 あら、こんにちは、見えないお友達さん!
 お元気かしら?

バッター
 答えるか? → 【はい】

 → 【おいてめえ何俺に口きいてんだこの野郎いいか俺はな海軍でトップの成績でな俺は/】

バッター
 ……。

バッター
 元気だそうだ。

トリエル
 よしよし!
 それじゃあ教えて、バッター。
 地上の生活というのはどんな風なのかしら?

バッター
 私は知らない。

トリエル
 どうして……?
 あなたはそこから来たのでしょう。

バッター
 違う。
 私はこの世界の者ではない。

トリエル
 ……。

トリエル
 あなたって面白い人なのね、バッター!
 これからももっとそういう冗談を聞きたいわ!

バッター
 時間が無い。
 私は皆を救わなくては。

バッター
 あなたはいま何か危ない目に遭っているのか?

トリエル
 いえ、わたしが知る限りでは別に……

バッター
 分かった。
 では、私は行かなければ。

トリエル
 ……行くって、どこへ?

バッター
 遺跡の外へ。
 この世界を救うなら、私はここを出る必要がある。

トリエル
 ……ああ。
 分かったわ。
 ちょっとごめんなさい。


トリエル
 お願い……
 上へ戻って、バッター。
 わたしもすぐに戻るわ。


トリエル
 あなたは知らないのよ。
 あなたがここを出れば……
 彼らは……
 アズゴアは……

バッター
 ……私を殺す。

トリエル
 ……いいえ。
 「あなたが」「彼を」殺すわ。

トリエル
 彼と出会ってしまったら……
 もう引き返せない。
 そしてあなたは強いニンゲン。

トリエル
 彼は殺されてしまう。
 彼はどうしようもない人だけど、それでも地底の世界には希望が必要なの。

トリエル
 だからわたしは、出口を破壊しなければいけない。
 もう誰一人、この遺跡の向こうで死ぬ必要なんか無いのよ……


トリエル
 まだ分からないのね。
 彼に会ったら……
 あなたは逃げることなんてできないの。

バッター
 かつてのあなたのようにか。

トリエル
 ……。


トリエル
 あなたはそこまでしてここを出たいのね?
 いいわ。

トリエル
 あなたが、バトルの最中でも人を傷つけることはないとわたしに証明できたなら……

トリエル
 ここを通してあげる。

トリエル
 でもあなたにはできない。
 望むと望まざるとに関わらず、あなたは強い。
 他者を殺せてしまうほどに。

トリエル
 いともあっさりとね。

トリエル
 やってごらんなさい。
 わたしと戦って、わたしが間違っていることを証明して。

バッター
 ……。

バッター
 ……。
 ……。

バッター
 ……。
 ……。
 ……。

バッター
 ……。
 ……。
 ……。
 ……断る。

バッター
 私がここに来たのには理由がある。
 ただ世界を救うためではなく……

バッター
 ……恐らく、良い行いをするためだ。

バッター
 私には……何が良い行いなのか分からない。
 もはや何も。

バッター
 だが、あなたがやろうとしていることが良くないことなのは分かる。

バッター
 あなたは寂しい。
 友が欲しい。
 あなたの側にいるのはせいぜい声だけの存在。

バッター
 あなたがその出口を破壊すれば、私を……良い行いから、遠ざけるだけではなく……

バッター
 あなた自身をこの地に閉じ込めることにもなる。
 声の主にも会えなくなる。
 いや、他の誰とも。

トリエル
 ……。

バッター
 ……他に何を言うべきなのか分からないが……

バッター
 ……それで……
 ……いいのか?

トリエル
 ……。

トリエル
 ……。

トリエル
 ……本当に驚いたわ、バッター。

トリエル
 わたしは……あなたが、そこまで心を動かすことが言えるだなんて思わなかった。

バッター
 ……私もだ。

トリエル
 ……あなたが正しいわ。
 わたしがこの遺跡を封印してしまえば……
 わたしは永遠に一人ぼっちになってしまうわよね?

トリエル
 大昔だったら、わたしはそんなこと怖くなかった。
 でも今はもう……
 そんなこと、耐えられそうにない。

トリエル
 わたしは……この場所を外へ開放するわ。
 少なくとも、地下の世界へね。

トリエル
 そしてあなたは……
 そこまでの力を持ちながら、バトルを拒んだ。

トリエル
 あなたは、平和主義者としてのあなたを証明してくれたわ……
 それでも、わたしは不安なの……

トリエル
 情けないでしょう?
 過去の失敗のせいで……
 どうしても考えてしまうのよ、あなたの命が……

トリエル
 脅かされてしまうかもしれないことを。
 脅かすものになるかもしれないことを。

トリエル
 ……でも……
 わたしの恐れ……わたしの寂しさ……
 旅人さん、あなたのために、わたしはそれらを忘れましょう。

トリエル
 お願いしたいのは、ひとつだけ……
 決して戻って来ないで欲しいの。

トリエル
 きっといつか、他の誰かがこのおばさんを訪ねてきてくれるわ!

トリエル
 ふふ……

トリエル
 ……。


バッター
 ……待て。


バッター
 ……私は、あなたの夫の話を知っている。
 ある程度は。

トリエル
 元夫、よ。

バッター
 ……。

バッター
 私も彼と同じだ。

バッター
 彼が何故あんなことをしたのか、私には理解できる。

バッター
 彼には使命がある。私と……
 かつての私と同じように。

バッター
 そして……
 彼はそのことを悲しんでいる。

トリエル
 本当に悲しんでいるなら、あの人は止めたはずよ。

バッター
 ……。

バッター
 私があなたを殺さなかったのは、一つには彼のこともあったからだ。

トリエル
 あの人がそう頼んだの?
 思いもしなかったわ、そんな哀れな……

バッター
 違う。

バッター
 彼は、私に情けを掛ける方法を教えてくれた。

トリエル
 ……。

トリエル
 あなたは、あの人のためにわたしにそんな話を?

バッター
 いや。
 ……これは、私自身のためだ。


フラウィ
 へえ、すごいじゃん?
 今回は、キミは本当にあのバアさんを殺さなかった!

フラウィ
 けどそれはつまり、キミが本当に何一つ学んでなかったってことだ。

フラウィ
 もうキミには既に話したけど、千回だって言ってやるさ……

フラウィ
 この世界ではね、殺すか殺されるかなんだよ。

フラウィ
 キミは一人のちっぽけな命を救った。
 大したもんじゃないか、ええ。

フラウィ
 けど、キミがもし……
 かつてのキミのような、容赦のない殺人鬼に出くわしたら……

フラウィ
 キミは死ぬ。
 何度も。
 何度も。
 何度もだ!

フラウィ
 キミはその頼りないセーブファイルに触れ……
 そして全てをやり直す!

フラウィ
 そうさ、聖人。
 ボクが知ってるキミの能力は「浄化」だけじゃない。
 それはボクも持っている。

フラウィ
 さあ行けよ……
 先に進めよ。
 あるいは、ずっとそうしていることだね……

フラウィ
 バカみたいに突っ立って、バカどもか……
 それとも殺人鬼が……
 やってくるのを待っていればいい。

フラウィ
 けど心配はいらないよ!
 キミの良き友のフラウィは……
 キミを追いかけるつもりはない!

フラウィ
 何せ、外にはたくさんの人がいる。ボクの言葉が正しいことを証明しようと待ち構えている!

フラウィ
 あいつらはボクの言った通りのことをしてくれるさ、バカだからな!

バッター
 ……。

フラウィ
 さあ、何をボケっとしているんだい、相棒?
 外に出て、ボクの言ったことを確認しなよ!

フラウィ
 ボクは見ているぞ。